自動詞と他動詞 日本語の動詞には自動詞と他動詞があります。 他動詞と自動詞は、話し手の動作主に焦点をあわせて述べるか、動作を受ける対象に焦点を合わせるかによって使い分けられます。 日本人が意識せずに使い分けている自動詞と他動詞ですが、学習者にとっては難しい項目の一つです。対応関係が複雑なので、最終的には一つ一つ覚えなければなりません。今回はペアがある自動詞と他動詞を中心に見ていきます。また、ある程...
ヴォイス 出来事をどの立場(視点)から表現するかという点に注目したものをヴォイス(態)/voiceと言います。 たとえば、「誘う」行為をする太郎を主語とする能動態の文 (1) が、表現を変えると、(2)の花子を主語とする文(受動態)となったり、(3)の健太を主語とする文(使役態) となったりします。また、(4)のような可能態にもなります。 どれも太郎が花子を「誘う」ことには違いはありませんが、視点...
テンス・アスペクト 時間を表す表現には「テンス」と「アスペクト」があります。日本語では、その動作がどの場面に、どの段階にあるのかをいろいろな文法形式を使って表します。 完成相 継続相 非過去 スル シテイル 過去 シタ シテイタ テンス(時制) 出来事がいつ起こったか。 出来事が起こったのが、過去なのか、現在なのか、未来なのかを表すのがテンスです。 <例> 非過去:「明日、ディズニー...
モダリティ 語形変化による意味の変化を分類したものを文法カテゴリーと言います。 文法カテゴリーにはヴォイス、アスペクト、テンス、モダリティがあります。 モダリティ: modality 日本語の文は命題(事実:客観的な部分)と、モダリティ(気持ち:主観的な部分)からできています。モダリティは日本語表記だと「法」、文法の「法」です。 例えば、「彼はパーティに来ないかもしれない。」の場合、「彼はパーティ...
日本語文法基礎 Ⅷ.疑問詞 ここではwhat, whoなど疑問詞を使った疑問文の作り方と、日本語の疑問詞を紹介する。 通常は文の知りたい情報を疑問詞に入れかえて、文末に「か」をつけるだけである。 whatを表す = 何(なに) 何が すきですか。 りんごが すきです。 何を 買いましたか。 本を 買いました。 what timeを表す = 何時(なんじ) 何時に おきますか。 ...
日本語文法基礎 Ⅶ.時刻・時間 時刻の言い方 「時(じ)」 数字の後ろに「時(じ)」をつけます。 1(いち)時、2(に)時、3(さん)時、4(よ)時、5(ご)時、6(ろく)、7(しち)時、 8(はち)時、9(く)時、10(じゅういち)時、11(じゅういち)時、12(じゅうに)時 *注意したいのは、4・7・9です。 *0時=れいじ(通常深夜を指します) 「分...
日本語文法基礎 Ⅵ.形容詞 形容詞は名詞の状態・状況を説明します。 基本的には、文の中で下記の2つの使い方ができます。 日本語の形容詞の二つの使い方 1) 叙述 a. 私のかばんは小さい b. 私のかばんはきれいだ 2)名詞句 a. 小さい かばん b. きれいな かばん い形容詞とな形容詞 活用の仕方によって、二つのグループ(い形容詞・な形容詞)に分けられます。 上記の例で、aのような活用...
日本語文法の基礎 動詞 日本語の動詞(分類) 動詞はいろいろな切り口で、分類することができます。 1.能態動詞・状態動詞 「走る」は能態動詞・「ある」は状態動詞 2.意志動詞・無意志動詞 「食べる」は意志動詞・「降る」は無意志動詞 3.自動詞・他動詞 「(ドアが)開く」は自動詞・「(ドアを)開ける」は他動詞 4.本動詞・補助動詞 「食べている」では「食べる」本動詞で「いる」が補...
日本語文法基礎 Ⅳ.存在文 「います」と「あります」 動詞の中に動作ではなく状態、存在を表すものがあります。 今回は、初級で必ずでてくる存在を表す動詞「います」と「あります」について見ていきます。 「います」「あります」の前は「が」 *(人・動物など)が います /(もの)が あります Ex.) 「います」:シカ が たくさん います。 「あります」:ATM が ありま...