日本語教師サプリ

婉曲表現の今昔〜回りくどい表現は「攻撃」になる??〜

婉曲表現の今昔〜回りくどい表現は「攻撃」になる??〜 先日、cotoのコミュニティ・チャットにご自身の経験をシェアしてくださった投稿がありました。 中級学習者と日本語の文末表現について勉強していたときのこと。次のようなご意見をいただきました。 日本語では、「この部屋、暑くないですか」と状況描写をするだけで「エアコンを入れてほしい・窓を開けてほしい」ということになるけど、この表現ってpassive ...

「やさしい日本語」は本当にやさしいのか検証してみた 

「やさしい日本語」は本当にやさしいのか検証してみた 分かりやすさが重視された地震報道 2024年1月1日夕刻、能登半島地震発生。お正月にダラダラとTVを見ていた私に飛び込んできたのは、避難を促す目立つテロップと「津波からの一刻も早い避難」をとの女性アナウンサーの力強い呼びかけでした。一気に緊張が走りました。 その後もTV画面には日本全国の地図テロップ、津波の到達予想時刻の表が表示され続けました。 ...

日本人との会話における「印象の良いあいづち」とは?

日本人との会話における「印象の良いあいづち」とは? 突然ですが、会話中にこのように思ったご経験はありませんか? (この人、私の話にかぶせてくる~。話しづらいな…) (私の話、聞いてる??さっきからほとんど反応してくれないんだけど…) (ただ共感してほしいだけなのに、必ず自分の意見を言い返してくるなぁ…) これらは相手側の聞き方に問題があるケースと言えます。 日本人同士の会話でもこのような「聞くスキ...

JLPT N3までの道

JLPT N3までの道 先日「N3合格への道」と題して、中級レベルのテストに挑む心構え、学習計画の立て方、対策本の紹介などについて勉強会を行いました。私もつい先日、ゼロ初級の学生に言われました。「帰化申請したいけど、2年でN3レベルまでいけるか」と。まあ2年間毎日学校に来て勉強できるならね…という感じですが、いやあ、フルタイムで働きながらというのは非常に厳しいっす。このように、ある日突然の学習者か...

レッスン準備のコツ:語彙編

レッスン準備のコツ:語彙編 レッスン準備って導入の場面を考えたり、例文考えたり、練習考えたり…とまあ盛りだくさん。私も毎日試行錯誤の連続です。 実は私、日本語教師を始めて5年経とうとしているのですが、「準備大変だな…」「休日返上かぁ…」と思いながらレッスン準備をすることがちょいちょいあります。気持ちがノッてきて楽しいと思うこともありますが、「もう少し手っ取り早い準備の方法ってないのかなぁ」と、とき...

日本語レッスンで英語をどう使う?【後編】

日本語レッスンで英語をどう使う?【後編】 1月後半のMs.Hidariの勉強会は「日本語レッスンで英語をどう使う?」でした。基本、cotoのレッスンは基本「直接法」で行います。が、実際のクラス(英語圏の学習車のクラス)運営では、最小限の媒介語(英単語)を用いたほうが有効な場合もあります。今回は、Ms.Hidariが英語(英単語)での指示や使用場面、文法用語などなどを紹介してくださいましたので、そち...

日本語レッスンで英語をどう使う?【前編】

日本語レッスンで英語をどう使う?【前編】 1月後半のMs.Hidariの勉強会は「日本語レッスンで英語をどう使う?」でした。基本、cotoのレッスンは「直接法」で行います。が、実際のクラス運営では、最小限の英語(英単語)を用いたほうが有効な場合もあります。今回は、Ms.Hidariが有効な英語での指示や使用場面、文法用語などなどを紹介してくださいましたので、そちらの様子をシェアします。 「日本語レ...

すみません vs Sorry

すみません vs Sorry 学習者(とりわけ英語圏)が授業中に言いよどんだとき(「この文を読んでください」とこちらが指示を与えた場合など)、「すみません、すみません」を連発するのがずっと気になっていました。 英語の「Sorry」を直訳して言っていることはわかります。が、なぜそこまで謝る必要があるのか、習い始めたばかりのひらがな表記なのだから、小さすぎるフリガナなのだから、ましてや新しい言語を習っ...

レベル差のあるクラスのハンドリング

レベル差のあるクラスのハンドリング 「クラス内で日本語力に差が大きくて、どう授業を進めればいいのか困っている」「レベル差が激しくて教えにくい」「できる学習者がつまらなそう」「口が重い学習者がいて、なかなか授業が進まない…」「どのレベルの学習者に合わせればいいのでしょうか」・・・ このような質問を講師から受けることが多々あります。これといった正解はないかもしれませんが、皆さんは自分ならこうするという...