日本語教師として知っておきたい?!ネット用語のアレコレ SNSで日本語を学ぶ時代 私のレッスンを受けてくれているアメリカ在住の学生さんで、好んで関西弁を話す方がいます。 彼のお気に入りの関西弁は「知らん」「知らんけど」。発音しやすいし、言うと日本人が笑うから、なんだとか。私は北国の人間で関西弁を話すことはないので、どのように関西弁を覚えるのか聞いたら、「YouTubeで聞いたり、Facebookの...
「ば形+てください」の文型から見えてくる、条件節文の制限 日本語の条件節には、「と」「ば」「たら」「なら」があり、学生はもちろん、先生方も、違いの説明に戸惑うことも多いかと思います。 「ば」のほうが意志が強い(絶対条件)など、主観的なニュアンスなどで説明するより、接続のルールなどテクニカルな切り口で説明したほうが絶対に簡単・簡潔だと思うので、まずはそのルールを見つけるべく、今回は「~ば、てください...
気になる学生の口癖 日本語教師としてどう捉える? 周りの日本人…何やってたんだ… コメント:「日本のラーメンおいしいってばよ!」 私:「なんじゃ〜!その日本語は(笑)」 …これは、以前わたしが気まぐれにやってみたライブ配信に寄せられたコメントの一つ。 アニメで覚えた表現をとりあえず使ってみたようです。 ライブ配信をしていると、アニメやドラマで覚えたと思われる表現を使ったコメントがどんどん来るのは面...
困ったときのオノマトペ ~故障編~ 「あれ?なんか変だ…」どう伝える? 「なんかガタガタ音がするんです」「脱水の時、キュルキュルって音がしてるんですよ」 もしこんな訴えを聞いたら、「あぁ〜洗濯機が故障しかかっているな」「修理の人に見てもらった方がいいかも」と思うでしょう。 もちろんこれらの不具合を「変な音がする」「大きな音がした」「何か引っかかっているみたい」など、オノマトペを使わずに言うこともで...
1 有標が多い言語に挑戦する感覚とは??~中国語母語話者が日本語を勉強する時~ 1.1 中国語母語話者が日本語にチャレンジする時… 你好! 突然ですが、皆さんは中国語にどのような印象を持っていますか? 漢字という大きな共通点があり、そのおかげで街中の中国語も何となく意味が分かる時がありますよね。 昨今はインバウンドの影響もあり、日々の生活の中で中国語を耳にする機会も多いのではないでしょうか。 そん...
予定の「ようと思っている」と「つもりだ」の違いをどう説明するか 学生からのよくある質問 初級教科書「げんき」では、10課で「つもりだ」、14課で「ようと思っている」、「みんなの日本語」では31課で2つの文型を同時に学習します。 2つの文法を習った時点で学生からよくある質問が、「(どちらも予定ですが)違いは何ですか」です。 ではなぜ学生からこのような質問が出るのでしょうか。原因は3つほどあるように思...
日本語語彙表現:困ったときのオノマトペ ~病院編~ 新オノマトペ&定番オノマトペ 「うわぁぁぁ~このワンちゃん、モフモフがすぎるっ!」「かわいいぃぃぃぃ!この猫様モフモフしたい!」 ペット系の動画を見ると、これらのコメントで溢れていますね。他にも「パヤパヤ」「ポヨポヨ」「ミュンミュン」など、見慣れないのになんとな〜く意味が分かってしまうオノマトペで溢れています。 文化庁から発表された国語に関する世...
ご近所さんだけどちょっと違う?日本と台湾のビジネス面での文化の違い 日本にとって身近な台湾だけど… 台湾と聞いたら、どんなイメージが浮かびますか? 日本から近い、食べ物がおいしい… ここ数年、日本でも台湾という文字を見る機会が増えましたよね。 日本人にとっては身近な台湾ですが、ビジネスの文化となるとちょっと違いがあるようです。 今日は、私の台湾の友人からヒアリングした、日本のビジネス文化で違いを感...
中級以上こそ基礎練習を(日本語中級話者以上を教えるときに注意しておきたいこと) 日本語の中級レベルとは 日本語は中級に入ってからが道が長い、停滞が起こりやすい言語だと言われています。それは、語彙の多さ、文法の機能の細分化、接続の制限の多さ、など気を付けなければいけないことが急に増えるのが一因とも言えるでしょう。 そういう現実にも関わらず、中級以上になると講義式の授業になることがほとんどです。漢字や...