英語由来以外のカタカナ語

英語由来以外のカタカナ語

先日、上級クラスでニュース記事を読んでいたときに「カルテ」という言葉が出てきて、英語由来以外のカタカナ語の話で盛り上がりました。たまたまそのクラスはフランス、ドイツ、イギリス、ポーランドなどの学生が多かったので、ちょっと広げて(いや、脱線か)みました。

私たちも英語由来のことばだと思って英語話者相手に使ったら「あら、通じない!?」なんてこと、ありますよね。実は英語由来以外のカタカナ語だったり、はたまた和製英語だったりなんてことが多々あります。

日本語を勉強する外国人にとっても「カタカナ語」は非常に難しいものの一つ。でも、その言葉の持つ背景などを知ると、世界の国々と日本のつながりや歴史を垣間見ることができて面白く感じられるかもしれません。今回は英語由来以外、おもにヨーロッパのことばを中心にカタカナ語(外来語)を見ていきます。

※カタカナで表記される語(外来語、和製英語、略語)を全般的に「カタカナ語」と言い、その中でも特に他国の言語でありながら日本語と同じように使われる語を「外来語」と言います。

 

ポルトガル語由来の外来語

ポルトガルとの交流は室町時代からと最も長く、沢山の言葉が日本語として定着しました。「カステラ」や「天ぷら」などの食べ物系は歴史の授業などで聞いたことがあるでしょう。

服飾系も多いようです。「雨が降るからカッパ持っていきなさい」なんて、子どもの頃に祖母に言われました。今の時代は「レインコート」ですかね。

そして、完全に日本語だと思っていたのが「おんぶ」。これはポルトガル語では「ombro=肩」だそうです。「だっこ」が「抱く」のイメージなだけに驚きです。

本当かどうかわかりませんが、日本語の「ありがとう」がポルトガル語の”Obrigado”(オブリガード)説。ネタとしては面白いです。笑

ボタン botão カステラ castella
合羽(カッパ) capa 金平糖 confeito
コップ copo パン pão
ブランコ balanço 天ぷら tempero
おんぶ ombro たばこ tabaco
かるた carta ベランダ varanda

 

オランダ語由来の外来語

オランダは江戸時代、日本が鎖国となってからもヨーロッパで唯一交易を保っていた国です。江戸時代に入ってきた蘭学。オランダをはじめヨーロッパの医学や化学、数学などさまざまな学問がオランダ人を通じて日本に紹介されました。

企業や学校で週休二日制が導入される前は土曜も半日仕事があり、かつてはこれを「半ドン」なんて言ったりしました。これは「半分+どんたく」の略で「どんたく」はオランダ語では日曜日だそうです。週休二日制が浸透した今はもはや死語ですね。文化がなくなれば、当然言葉も廃れていきます。

「かぼちゃ」はオランダ人がカンボジアから日本に持ってきたそうです。なるほど、南蛮渡来の瓜で「南瓜」なのですね。

その他、ヨーロッパ(Europa)の国の名前もオランダ語由来のものが多く見られます。例えば、ベルギー(België)、ドイツ(Duits)などです。ちなみに、オランダ(Holland)はポルトガル語が由来らしい・・・。

アルカリ alkali ランドセル ransel
アルコール alcohol ポン酢 pons
ガス gas コーヒー koffie
ガラス glas ビール bier
ゴム gom ソーダ soda
kan 南瓜(かぼちゃ) Camboja
どんたく zondag お転婆 ontembaar
レッテル letter kabas

 

 

ドイツ語由来の外来語

ドイツ語由来のもので多いのは医学や化学関係。『解体新書』の原著はドイツ語だったそうです。私が幼いとき、年配のお医者さんはドイツ語でさらさら〜っとカルテを書いていました。日本語の「カルテ」は「診療記録」のことですが、ドイツ語では単に「カード」という意味しかありません。(ちなみに、「かるた」もポルトガルでは「カード」という意味しかありません)

日本語になったドイツ語としてよく知られているのが「アルバイト」。ドイツ語では「Arbeit=仕事」で、日本では本来の意味とは違った意味で使われています。

アルペンスキーのアルペンはドイツ語では「アルプスの」という意味だそうです。ウインタースポーツや登山関係のことばも多いです。私はボーゲンで止まっています・・・

英語と表記が同じもの(似ているもの)もありますが、テーマ(Thema)、エネルギー(Energie)などのようにカタカナ語の発音はドイツ語読みに近いというのが特徴です。

カルテ Karte グミ Gummi
ガーゼ Gaze アルバイト Arbeit
アレルギー Allergie テーマ Thema
ギプス Gips イデオロギー Ideologie
コラーゲン Kollagen ゲレンデ Gelände
ワクチン Vakzin ストック Stock
アドレナリン Adrenalin ザイル Seil
ホルモン Hormon リュックサック Rucksack

 

フランス語由来の外来語

フランスはアートやファッション、料理関係の言葉が多いようです。「ブティックでアップリケのついたパンタロンをハウスマヌカンが勧めてくれた」うーん、これまた昭和感がハンパない。これらは全てフランス語由来の言葉です。

レストランにて「お料理はアラカルトでいい?オードブルは何にする?あ、グラタンもおいしそうね!」これも全てフランス語由来の言葉。

また、すっかり市民権を得た「サボる」は、フランス語の「サボタージュ(sabotage)」に由来しています。これは廃れることがなさそうな言葉です。

適当な日本語の訳語が思い浮かばないものに「アンニュイな人」「シュールなジョーク」など様子を表すことばもあります。このニュアンス、日本語のどの言葉もしっくりこないからそのまま使っているのでしょうね。

デッサン dessin ブルゾン blouson
クレヨン crayon ズボン jupon
アトリエ atelier ブティック boutique
コラージュ collage アバンギャルド avant-gard
コンクール concours グルメ gourmet
ジャンル genre コンソメ consommé
アンサンブル ensemble アンニュイ ennui
アンコール encor シュール surréalisme

 

他にも、スペイン語、イタリア語、ロシア語由来の外来語もありますが、とりあえず本日はここまで。ちなみに、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ロシア語などはすべてインド・ヨーロッパ語族に属していて親戚のようなもの。これってドイツじゃなくてフランスから来た言葉じゃないの?なんてものもあるかもしれませんが、まずは「いつどこからこのカテゴリーの言葉がきたのか」をザクっと掴んでもらえれば幸いです。

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