会話における「こそあ」の使い方 指示語には大きく分けて、現場指示と文脈指示があります。以前、日本語文法の基礎でも:指示詞「こそあど」を取り上げましたが、今回は少し違った視点で指示語の「こそあ」を見ていきます。 文脈指示の「こそあ」は指す対象が目の前にはありません。基本、「あなたの話=そ」「私の話=こ」「どちらも知っている話=あ」で使い分けられれば十分です。 ただ、ときどき誤用が見られるので注意が必...
NIHONGO FUN&EASY ガイド NIHONGO FUN&EASY 概要 NIHONGO Fun&Easyの構成と基本の進め方について、テキストをお使いになる前に、『NIHONGO Fun&Easyを使う皆さまへ』をご覧ください。 ※2023年2月に出版された『NIHONGO Fun&Easy』2nd Editionについてはこちらの記事をご覧くださ...
終助詞「そうだね」vs「そうだよ」vs「そうだよね」 「そうですね」「そうですよ」「そうですよね」先日も学習者から使い分けについて聞かれました。おそらく日本語を教えている先生方もたびたび質問される項目の一つではないでしょうか。 先日、クラスで「最近、むし暑いですね」と学習者に言ったところ、「そうですよ」と言われて、ズッコケそうになりました。これが結構よくあるんです。 終助詞は、文末に...
受身② 直接受身と間接受身 今回も先週に引き続き、受身を見ていきたいと思います。前回は受身を有情の受身と非情の受身で分けました。 学習者に教えるときは、話し手の視点から述べるときの「〜は〜に〜られる」「〜は〜に〜を〜られます」、物事の状況や事実を受身表現を使って説明するときの「モノが〜られます」で、特別な言葉を使わずに教えたほうがいいです。イラストもたくさんあるので、そういったものもどんどん使うと...
受身① 有情の受身と非情の受身 受身には有情の受身と非情の受身があります。 有情の受身と非情の受身は受け手(主語)が、有生物(人・動物)なのか、無生物(モノ・コト)なのかで分けます。 有情の受身vs非情の受身。直接受身vs間接受身。受け身の分け方は色々あります。今回はひとまず有情の受身と非情の受身で分けてみます。 有生物が主語になる受身文を「有情の受身」といい、無生物が主語になる受身文を「非情の受...
「のに」と「ても」の使い分け 『「〜のに」と「〜ても」は同じですか』と学習者に聞かれたことはありませんか。この「〜のに」と「〜ても」、学習者がよく混乱する表現の一つです。 「〜のに」も「〜ても」も逆説を表します。それでは、「〜のに」も「〜ても」の違いはなんでしょうか。 「~のに」は事実の逆接に用います。一方、「~ても」は事実の逆接にも使えますが、主に仮定の逆接に用います。仮定の逆接とは、まだ本当に...
「〜と会う」vs「〜に会う」 「会う」「話す」などの相互的な動詞の相手は「と」のほか「に」でも表せます。 昨日、駅でたけしさん[と/に]会いました。 進路のことを父[と/に]話しました。 メアリーさんは旅行についてハナさん[と/に]相談した。 車[と/に]ぶつかったが、幸い怪我はなかったようだ。 メアリーさんは考え方がタケシさん[と/に]似ている。 メアリーさん[と/に]約束したことは必ず守れよ。...
「んです」ってややこしい!? 日本語初級文型項目の比較的早い段階で出てくる「んです」、日本人は無意識のうちに使っていますが、学習者は実際の会話で取り入れるのが難しいものの一つですよね。 学習者は「んです」を使う目的やシーンがわからず、「んです」を使わないで「〜です」「〜ます」で代用してしまうケースが多いのではないでしょうか。また、中上級学習者になると「日本人がよく使うから、とりあえず使っとけ〜っ!...
日本語の助数詞はおもしろい! 今日は存在文の導入の前に助数詞をしました。日本語の助数詞はたーくさんあって大変ですよね。約500種類も助数詞が存在するとも言われています。 たとえば、魚の場合、生きているものは「匹」、水揚げされて取引されるものは「本」、 頭と背骨を落とした半身の、さらに半分は「丁」で、ころと呼ばれるブロック状の肉片を小さく切り分けると「さく」になるそうです。さらに刺身や鮨 (すし) ...