「ている」と「てある」の使い分け

「ている」と「てある」の使い分け

 

質問:「そこ、気をつけて、グラスが割れ(てある・ている)から・・・」
「ている」「てある」のどちらを使いますか。それはなぜですか?

「窓が開いている」「窓が開けてある」のように「〜ている」と「〜てある」は学習者にとって混同しやすい表現です。定着もなかなかしませんので、時間をかけて理解し、覚えてもらう必要があります。

「〜ている」も「〜てある」も結果の状態を表す点でよく似ています。混同しやすい理由の一つに「〜ている」「〜てある」の前に来る動詞の種類(自動詞か他動詞か)が挙げられます。

それでは、「〜ている」「〜てある」の使い分けについて見ていきましょう!

 

結果の状態を表す「〜ている」 vs 「〜てある」

 

「が〜ている」物自体の変化を表す自動詞を使います。

物自体の変化の結果としての現在の様子を見たままに言い表す。

人間の意志(意図)が含まれていない場合、または、自然の力でそうなったという出来事の場合に用いられる。

<例文>窓が開いています・かぎがかかっています・電気が消えています

 

「が〜てある」人の動作を示す他動詞を使います。

誰かが何らかの意図で行った行為の結果としての物の現在の状態を表す。

*目の前の様子を描写しているが、注目しているのはその行為。

<例文>窓が開けてあります・鍵がかけてあります・電気が消してあります

 

「ている」と「てある」話し手の視点

*「てある」はいつもその状態、「ている」はちょうどその時(今)だけある状態

「ている」と「てある」視点の違いに注目して、次の会話例を見てみましょう。

A:あ、寒いと思ったら、窓が開いていますね。

B:開けてあるんですよ。

A:どうしてですか。

B:換気のためです。

 

「〜てある」指導の際の注意点

1.「場所にN+が他動詞Vテ+てあります」

動作動詞の他動詞には「NをV」のように目的語に助詞ヲをつけるが、「Vてある」の場合はヲ→ガになる

2.はじめは「開ける・閉める・つける・消す・置く・掛ける・並べる・貼る・しまう」などの設置動詞(だけではないが)を中心に練習する。

 

準備が整った状況を表す「〜てある」

行為者の意図を表すという「てある」の性質から、結果の状態だけではなく、準備の状況を表すこともあります。これは「目の前の状況」ではなく、今の状況(準備が整った状況)を述べています。

「〜が/〜を」+意志動詞(自動詞・他動詞)+てある

<例文>

  • ホテルの予約はもうしてあります
  • 周辺の観光地についてはもう調べてあります
  • 新幹線のチケットは買ってあるので、急がなくて大丈夫だよ。
  • 田中さんに来週の予定を話してありますか。
  • 会社には休みの日程を知らせてあります

予約・チケット・調査などの準備は整っている状況だから、もういつでも始められますよ、ということになります。この場合、行為者もわかっています。

*準備が整った状況を表すときは「を」が多用されます。予約、チケットが主題(トピック)になっているので、例文は助詞が「は」になっています。

 

 

>>>「ている」だけでも意味や用法がいくつもあって、学習者は大変です。(「ている」についてもまたいつか。)今回は、結果の状態を表す「ている」「てある」を中心に見ていきました。次回は「てある」と「ておく」の使い分けについて書きます。お楽しみに!

 

 

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