【インタビュー】Cotoに一目ぼれ💛 資格ゼロから夢を叶えた挑戦ストーリー

【インタビュー】Cotoに一目ぼれ💛 資格ゼロから夢を叶えた挑戦ストーリー

今回インタビューさせていただいたのは、Coto麻布校の教師であるKさんです。Kさんは、日本語教師になりたかったというより、Cotoで働くことを目指して頑張ってきたという、かなり珍しい(?)方です。

なぜそんなにCotoに惹かれたの?実際に働いてみてどう?この仕事の魅力と大変さは?などお話を聞かせていただきましたので、ぜひ最後までご覧ください。

インタビュイー略歴

Kさん:現在Coto麻布校の教師。プライベート&グループレッスンやキッズコースも担当。育児・介護がひと段落ついたころにCotoに出会い、Cotoで働くことを目標に日本語教師の資格を取った。兼業で食品メーカーで商品企画のお仕事もしている。

なお、インタビュアーである私Matsubaraについては、こちらに記事がございます。よろしければご覧ください。

日本語教師とはまったく無縁の業界から

Matsubara(以下M)これまでのご経歴を簡単に教えてください。

Kさん(以下K):大学卒業後、食品メーカーに勤務し、主にテーマパークの商品開発に携わりました。当時は「24時間働けますか」というCMのキャッチコピーに誰も違和感を覚えない時代。私も何の疑問も持たず、むしろ充実感さえ感じながら、当然のごとく毎日終電で帰宅していました。

出産後は復帰を考えていましたが、当時、待機児童数問題がピークの時だったため、育休中に子どもの預け先が見つからず、これも定めかと退職しました。その後は子育てを全力で目いっぱい楽しむことに決め、赤ちゃんサークル、町内会の子供会、幼稚園の母の会、小学校のPTA、中学校のクラス委員などなど、二人の子どもたちが所属していたすべての組織で何かしらのお役を引き受け、場所場所で友人を作り、充実した毎日を過ごしていました。

そんな時、以前の職場の上司から復職の打診がありました。上司の差し迫った様子に絆されて、12年ぶりの復職を決意。再びテーマパーク商品を開発するようになり、今に至ります。Cotoでは、働き始めて2年ほど経ちました。

 日本語教師を目指そうと思ったきっかけは「ママ友」

M:これまでのキャリアを拝見すると、日本語教育とは全然接点がなかったように思うのですが、興味を持つきっかけは何だったのでしょうか。

K:この業界の存在を知ったのは大学時代です。私は文学部だったのですが、学部で取得できる資格として「教員」「図書館司書」「日本語教師」がありました。当時の私は本が大好きで、空き時間ができると図書館や本屋へ行くのが習慣だったため、迷わず「図書館司書」を選択しました。ただ、図書館司書はあまり人としゃべらない仕事なので、「人と話すことが大好きなあなたにはムリ!」と周りから言われ(笑)、職業としては選びませんでした。

私がこの業界に興味を持つきっかけとなったのは、子どもを通じて知り合った外国籍のお母さんたちの影響が大きいです。子供が通っていた幼稚園や学校に、親御さんの片方または両方が外国籍の方がたくさんいらっしゃって、お国もアジア・ヨーロッパ・アメリカなど様々でした。

共通しているのは、彼女たちは日常生活のあらゆるシーンで日本語を必要としていること。子供のクラスメートのお母さんたちは、学校からの連絡が読めなくて苦労していました。今ならスマホの翻訳アプリでも使えばよいのでしょうが、当時はそこまで普及していませんでしたからね。

M:Cotoの学生さんも日本での生活者が多いですよね。翻訳アプリなどのツール面の発展はありますが、やはりお子さんが通っている幼稚園や学校とのコミュニケーションに苦労しているCotoの学生さんはけっこういらっしゃるようです。

K:幼稚園や学校からの連絡で使われている表現に特殊なものが多いんです。「お遊戯会」「お芋ほり」「買い物ごっこ」など、日本語ネイティブじゃない方にとっては聞きなれない言葉がたくさんありますから。言葉に問題があると、子供に絵本を読んであげたくても、擬音語やオノマトペ、役割語なんかがわからない。子供の宿題も、言葉がわからなくて見てあげることができない。例えば、四則演算(+、-、×、÷)は「たす、ひく、かける、わる」と、日本語ならではの読み方があります。でも言葉を知らないがために勉強が教えられない。そのフラストレーションは相当なものだと感じました。

お母さん同士の立ち話の間なんかに、日本語について質問されて、教えてあげる…私にとっては大したことはないんですが、そんな何でもないことをすごく喜んでくれるんです。同じ親の立場ですし、身近にいていつでも何でも聞ける存在としてサポートできることに喜びを感じていました。

「日本語母語話者」であることが誰かの役に立つことを肌で感じ取り、これを仕事としてみたいなぁと漠然と思い始めました。でもすぐにアクションは起こしませんでした。その当時は、同居する義父母の介護や世話などもあって、あまり余裕がありませんでしたので。

偶然見つけたCotoに一目ぼれ!?

M:本格的に日本語教師を目指そうと思った出来事があったのでしょうか。

K:2020年に例のパンデミックのため仕事ができず、自宅待機となりました。実際には、自宅待機というよりは失業に近い状態でした。これまで当たり前だった日常がいとも簡単に崩れ去ってしまったわけですが、自分が本当にしたいことは何だろう、私は何をしにこの世に生まれて来たんだろう…と、真剣に自分に向き合う時間ができました。

その中で自分の中でずっとくすぶり続けていた「日本語教師」というワードが急浮上したんです。夢に火が点きました。まだ当時は日本語教育業界に何の知識もなかったので、もし自分が日本語教師になったらどんなところで働きたいかを具体的にイメージしようと思い、Web検索してみました。その中で偶然Cotoを見つけ、「いつかここで働きたい!」と、半ば一目ぼれしました。

M:Cotoの何にそんなに惹かれたのでしょうか。

K:すべての学生に居場所を与えようとするCotoのフィロソフィーや目指す方向性、求めている教師像ですね。日本で暮らす外国籍のママ友たちに接してきて、言葉の問題のためにその人らしさを失うことがないようサポートすることが大切であることを実感していましたので、Cotoの目指すところにはすごく共感しました。

もう一つ、Cotoのフラットな雰囲気にも魅力を感じました。企画開発の仕事はアイデアやセンスが求められる以外に、時間をかけた分だけ専門的な知識や技術を身に付けられるところがあるので、どうしても長くいる人の方が発言力があったり、経験値に基づいた親方と弟子的な上下関係があります。そのこと自体は決して悪いことではありませんが、時として組織全体の風通しの悪さを招いてしまうこともあります。

でもCotoのホームページを見ていたら「代表メッセージ」からも「経営理念」からも、これまでのキャリアやバックグラウンドに関係なく、チャレンジしたいすべての人を受け入れ、人それぞれの持つ違いこそを大事にするという、新しい人や考えに対してwelcomeな社風を感じました。

そういえば!日本語教師やCotoについて調べているときに、このコトハジメも読んでいたんです。Cotoの先生たちにインタビューした記事(※)がありましたよね。あの内容もCotoに惹かれた一因ですね。まさかその数年後に自分がこうしてインタビューを受けることになるとは…。

(※)

日本語教師インタビュー @Coto Academy “mini”

新任のCoto講師にアンケートをしました!

2021年秋、病気療養中だった義父が他界し、要介護だった義母は施設でお世話になることになりました。時間的にも気持ち的にもゆとりができ「いまがタイミングだ!」と急に思い立ち、何のアポイントも無いまま横浜校へ突撃訪問したんです。「ここで働きたいです!何をしたらいいですか?」と(笑) そんな無茶苦茶な私をスタッフさんはイヤな顔一つせず温かく迎えてくださり、「資格があれば未経験でも働けますよ。いつでもお待ちしています。」と言っていただきました。

M:門前払いされなくて良かったですね(笑)

K:はい。嬉しかったです(笑) スタッフさんの言葉に背中を押され、その足ですぐ近くにあった資格スクールに駆け込み、即日入学手続きをしました。

そこからはCotoで働くことだけを目標に、仕事の合間を縫って勉強しました。420時間の養成講座を修了し、検定試験にも無事合格。証明書を受け取ったその日にCotoに応募し、2023年5月に正式に採用していただくことになりました。

M:行動力がすごいですね。一般的には、日本語教師の資格をとる→働く場所を探す、というルートになると思いますが…。Cotoで働くために資格をとる、という方はかなり珍しい気がします。

K:そうかもしれませんね。Coto以外で働くことは考えていなかったので、落ちたら落ちたでいいや、と思っていました。

M:潔い…

本日はここまでです。後編は「実際に働いてみての感想」「レッスンの工夫」「今後の展望」などについてお話を聞いていきます。次回もお楽しみに!

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