中級文法コラム2.「ないで」と「なくて」 どっちが正しい?
よく学習者が混乱しているのが「ないで」と「なくて」です。
何が違うか急に聞かれると、うまく答えられないという先生もいるかもしれませんね。
雨が降らなくてよかった。
雨が降らないでよかった。
「てよかった」を導入していて、学習者に「雨が降らないでよかったです」と言われたら、「おや?」と思いますね。
なぜ「おや?」と思うのでしょうか?
なくて
例文をあげて、考えていきましょう。
<例文>
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*このように「なくて」は行為をしないこと、起こらなかったことに対しての感想や感情。判断や結果など。
「来なくて、飲まなくて、読めなくて」をひとつの形容詞と見立てています。
「荷物が重くて大変です」「部屋がせまくて不便です」「辛くて食べられません」などと同じように
形容詞のような用法をするのが「なくて」です。
ないで
一方、「ないで」はどうでしょうか? 同じように例文をあげて、考えていきましょう。
<例文>
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*「ないで」は行為をしない、ということを言っています。
「ないで」は動詞の活用形「入って、磨いて、買って」と対をなすカタチです。
「入らない、磨かない、買わない」これらは動詞の「ない形」です。
つまり、その動詞の行為をしないということです。
さいごに
ここまでを踏まえて、もう一度さっきの例文を見てみましょう。
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いかがですか。「ないで」と「なくて」の整理ができましたか。
「降らなくて」は形容詞「ない」の活用(降らない+て=なくて)、
「降らないで」は動詞「降って」の反対(降って ↔ 降らないで)と覚えておくと良いでしょう。
でも、実は私の地元では「雨が降らないでよかったね」って、普通に使っているんですよね・・・うーん。
方言って指摘されるまで方言ってわからなくて、困っちゃいます。
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