日本語文法ブログ

「そうだ」「ようだ」「みたい」の使い分け

「そうだ」(伝聞&様態) 伝聞の「そうだ」 伝聞の「~そうだ」は話し手が見たり、聞いたりした情報をそのまま聞き手に伝えるときに使います。(接続は[普通形]+そうだ) 1.天気予報によると、明日は雨が降るそうだ。 2.メアリーさんはアルバイトで忙しいそうだ。 3.明日は台風で学校は休みだそうです。 様態の「そうだ」(動詞) 様態の「~そうだ」は目から入る情報によります。(動詞[ます形]+そうだ)。 ...

なぜ日本語は主語を省略するのか

なぜ日本語は主語を省略するのか 「空気を読む」とは? 「あいつはKYだ。」KYは「K(空気が)Y(読めない)」の略で、「空気が読めない人」を非難するときに使う言葉です。十数年前から女子高生などを中心に使われ、今では広く一般に知られている言葉です。 でも、そもそも「空気を読む」って何?どういうこと?? これは日本語学習者には理解しにくいことの一つでしょう。先日もアメリカ人の学習者が帰り際に、「ぼくは...

「照れくさい」ってどういう意味?

「照れくさい」ってどういう意味? 学習者がどんな意図でこの質問をしたのかは、この質問文だけでは不明ですので、色々な方向から「照れくさい」という言葉を掘り下げてみたいと思います。また、学習者に語彙や表現の質問されたときにどうやって分析していくかの参考になると思います。それでは早速、例文を挙げて、どんな場面や状況でどう使うか、またその言葉の仕組みについて分析していきましょう。 「照れくさい」の使い方 ...

「彼は良くて、親切な人です」はなぜおかしいの?

「彼は良くて、親切な人です」はなぜおかしいの? 先日、学生が「彼は良くて、親切な人です」と文作してきたと校内の講師から相談がありました。なるほど、ときどき見かけますね〜。今日は形容詞を「て」を使ってつなげるときのポイントを探ってみましょう。 並列:「〜くて」「〜で」 例1 a.「大きくて黒いかばんです」○ b.「黒くて大きいかばんです」○ 例1は aもbもかばんの特徴を表しており、その関係は並列で...

「ありがとうございます」「ありがとうございました」の使い分け

「ありがとうございます」「ありがとうございました」の使い分け 先日、韓国人の学習者とレッスンで話していたときのひとこま 「ありがとうございました」と「ありがとうございます」は韓国語でも同じだから感覚がわかりますが、英語とか他の外国語では”Thank you”しかないから、ニュアンスを伝えるのが難しそうですね・・・。 うーん、たしかにそうですね。ネイティブの日本人でも一瞬迷う...

「は」と「が」の使い分け

「は」と「が」の使い分け 「は」と「が」って何が違うんですか?日本語を教えていると、学習者から必ずと言っていいほど聞かれる質問ですね。そして説明するのが難しい質問だったりします。 「は」も「が」もどちらも助詞なのはみなさんご存知のとおり。でも、実は助詞の種類が違うのです。「が」は格助詞、「は」はとりたて助詞。まったく別のものです。 ちなみに、格助詞というのは、名詞と動詞などの述語を結びつける働きが...

「〜つもりだ」はだれが、どんな時、どう使うの?

「〜つもりだ」はだれが、どんなとき、どう使うの? 学習者が次のような言い方をすることがあるのですが、どう説明すればいいのでしょう。 「行くつもりです」は「行きます」「行こうと思います」などのように話し手の意志・意図を表す方法の一つです。以下、3つの誤用例を見ながら「〜つもりだ」を使い方を確認してみましょう。 A:これから、みんなで飲みに行くんだけど、Bさんも行く? B:はい!行くつもりです。(×)...