「そうだ」「ようだ」「みたい」の使い分け

「そうだ」(伝聞&様態)

伝聞の「そうだ」

伝聞の「~そうだ」は話し手が見たり、聞いたりした情報をそのまま聞き手に伝えるときに使います。(接続は[普通形]+そうだ)

1.天気予報によると、明日は雨が降るそうだ。

2.メアリーさんはアルバイトで忙しいそうだ。

3.明日は台風で学校は休みだそうです。

様態の「そうだ」(動詞)

様態の「~そうだ」は目から入る情報によります。(動詞[ます形]+そうだ)。

様態の「~そうだ」はあることが起きる寸前の場合に使います。

4.(今にも)雨が降りそうですね。

5. お腹がすいて、倒れそうです。

様態の「そうだ」(形容詞)

次に、形容詞+「~そうだ」の例文を見てみましょう。

形容詞+「~そうだ」はテスト問題を見て「あ、難しそう」「ダメそう」などのように、目で見てすぐ思ったことを表すときに使います。

6. 仲が良さそうですね。

7. 元気そうでよかったです。

*ちなみに、「あの犬はかわいい」「あの人はきれいだ」など誰もが「目」で見て分かるものには「そうだ」は使えません。

間違いやすい様態の「そうだ」と推量の「ようだ」「みたい」

推量の「ようだ」「みたい」

「〜ようだ」「〜みたい」はほぼ同じ使い方をします。どちらも話し手の判断や推測が働く場合に使います。(「〜ようだ」は書き言葉、「〜みたい」はカジュアルな話し言葉)

試験をパッと見て「難しそうだ」と思ったけれど、ちょっとやってみたら、「どうやら簡単みたい」、と話し手が判断した場合です。

また、もらったプレゼントを包みの上から触って「中にカップが入っているようだ」と話し手が推測した場合です。

8. 明け方雨が降ったよう(みたい)ですね。(←地面が濡れている・雨の匂いがする)「目」や「鼻」からの情報

9. 何か燃えているよう(みたい)ですね。(←変な匂いがする・ぱちぱち音がする)「鼻」や「耳」からの情報

10. 留守みたい(のよう)だね。(←ノックしても誰も出ない・反応がない)「目」や「耳」からの情報

このように、「〜ようだ」「〜みたい」は「目」「耳」「鼻」「口」など五感から入ってきた情報を、頭で判断や推量した時に使います。

ちなみに、動詞の場合は接続は「普通形+みたい・ようだ」となります。この形をみても分かるように、「〜ようだ」「〜みたい」は未来のことも過去のことも言えます。

教え方のヒント(推量の「ようだ」を導入する場合)

初級では推量の「ようだ」は伝聞・様態「そうだ」の後に導入されることが多いです。

「ようだ」を導入する際のポイントは”視覚+α(ほかの感覚)”をきちんと見せることです。「~そうだ」と「~ようだ」の違いを際立たせるために、例文8〜10にように聴覚、味覚、嗅覚など視覚以外の情報を加えたものを提示すると良いでしょう。

例えば、アツアツの紅茶が入っているカップを見せて「熱そうですね」、匂いをかがせて「ミントが入っているようですね」などと匂いを当てさせたりすると、面白い授業ができるかもしれませんね。

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