中級文法コラム11.「ように」シリーズ:「~ようにする」「~ように~」「~ように言われた」
毎日暑い日が続きますね。昔、学校の部活の時間に練習中に水を飲まないように言われたことがあります。「練習中に水を飲む奴は根性がない」とか何とかいう理由で・・・。
でも、今は熱中症にならないように、練習中でも水分補給をするようにと言われていますね。
さて、今回は「ように」シリーズを取り上げてみようと思います。なんだかどれも「気をつける」という意味があるような気がしますね…。
今回も例文を挙げてみていきましょう。
ようにする
・練習中でも水分補給をするようにする。
・大事な約束を忘れてしまった。これから、約束したことは予定表に書くようにしよう。
・漢字テストで0点をとってしまった… 今日から毎日漢字の復習をするようにしよう。
・今朝遅刻して部長に怒られてしまった。これからは夜更かししないようにしなくちゃ。
・昨日100均で買った時計、もう壊れちゃった… もう安すぎるものは買わないようにする。
・電車でおじいさんに席を譲ったら、「俺は年寄りじゃない!」と怒鳴られた… もう、お年寄りに席を譲らないようにしようかな…
▶︎「ようにする」を使うときは、前に失敗やトラブルが起きているようですね。そして、今まで気をつけていなかったことを、これから気をつけるという意思を表しているようです。文の最後は「ようにしよう」とか、「ようにしなくちゃ」など自分の意思を表す表現が多いですね。
~ように~
・熱中症にならないように、水分補給をする
・寝坊しないように、目覚まし時計をセットする。
・落とさないように、両手でしっかり持ってください。
・JLPTに合格できるように、文法の勉強をがんばる。
・将来、フェラーリやランボルギーニが買えるようになりたい。
・40歳までに自分の家が建てられるように、今貯金しています。
▶︎「~ように~」は前件が将来の希望。そうなったらいいなという理想などがきています。後件にはその実現に必要な行為がきています。でも、高級車が買えるようになりたい。みたいに単に希望だけでも言えるようですね。そして、両手でしっかり持ってください。と人に対しての依頼もできるようです。
▶︎ない形を使うときは、起きてほしくないこと。そして、起きてほしいことを言うときは可能形を使います。これは前件が希望なので、自分の意思で結果を決めることができないからです。
40歳までに自分の家を建てられるかどうかは、その時になるまでわかりません。いやいや、自分は40歳までに家を建てるという強い意志で貯金しているんだ。40歳までに絶対に家を建てる。自分の意思で結果を決められるじゃないか!とも思いますが、その場合は「家を建てる」のが「希望」ではなく、貯金をする「目的」になりますね。
目的を言いたいときは「ように」ではなく「ために」を使います。『40歳までに家を建てるために、貯金しています』となります。
ように言われた
・練習中に水を飲まないように言われた。
・部長に毎日日報を提出するように言われた。
・医者にお酒とたばこをやめるように言われた。
・お店の人にこの中には入らないように言われた。
・両親に友だちを家に連れてこないように言われた。
・受付の人に書類は2階の窓口に出すように言われたんですが、2階の窓口の人には受付に出すように言われて…
▶︎「~ように言われた」は、他の人から受けた注意や要望の内容を言います。注意を受けたときにちょっと嫌な気分で言うことが多いですが、人からの指示の内容を伝えるときにも使えますね。
「ように」シリーズのまとめ
ということで、3つの用法を整理してみましょう。
「~ようにする」…今まで気をつけていなかったことを、これから気をつける。
「~ように~」…希望を実現するのに必要な行為を言う。
「~ように言われた」…人から受けた注意や要望の内容を言う。
いかがですか? 「ように」の違い、わかりましたか?
では、忘れないように、例文をたくさん作って確認してください~
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