日本語教師の働き方:告示校で働いてわかったCotoとの違い

【よもやま話】告示校で働いてわかったCotoとの違い

私がCotoにお世話になってから、まもなく2年になろうとしています。おかげさまで楽しくお仕事をさせていただいておりますが、…あれは数ヶ月前…このコトハジメの記事を書くための情報を集めようと、ネットサーフィンをしてた時でした。

ある日本語教育関係のサイトで、偶然わたしの自宅からそこそこ近い日本語学校の求人情報を発見。記事執筆のために、教師のキャリアや待遇について調べているところでしたので、なんとなくクリックしてみたのですが…

…今、その告示校で働いています。人生、タイミングってあるんですねぇ。。

私はCotoではオンラインで教えていますが、対面でも教えて修行をしたかったこと。告示校がどんなところなのか体験してみたかったこと。また、私はずっと民間企業で働いてきましたが、小学校の教員免許を持っていたので、一度は学校っぽいところで働いてみたかったことなどが理由です。あと、勤め先がまあまあ近かった(笑)

日本語教師以外にも仕事をしておりますので、非常勤の短時間勤務という雇用形態でその学校と契約させてもらいました。

具体的な国名は避けますが、学生はアジア出身。年齢層は10代後半〜20代後半といったところです。現在わたしは、国別で分かれたクラスのうち2クラスを担当しております。

同じ「日本語を教える」という仕事でも、勤め先や学生層・授業形態が変わると、こうも違うのか!と、あわわわぁ…な日々です。

以前の記事で、Cotoで働き始めてカルチャーショックを受けたことを書かせていただきました。

Cotoに入ってびっくりしたこと3選(前編

Cotoに入ってびっくりしたこと3選(後編)

別の勤め先を体験することで、あらためてCotoのユニークさを感じています。

どんな職場でも、時間と共に慣れて当たり前になってしまうので、この初々しい感覚が残っているうちに、記事を書かせていただくことにしました。

完全に私個人の感想となりますので、温か~い心で読み進めていただければ嬉しいです。

感想① やっぱり対面は同僚と雑談しやすい

以前、こちらの記事(オンライン日本語教師は「孤独」なのか?【Cotoの取り組み】)で、「たしかにオンラインは(同僚との)雑談のしやすさや気楽な情報共有という点において、対面には敵いません」と書きました。

そして、自分の書いたことを実感することになりました。とにかく学校では情報交換がしやすいです。何と言っても、情報の「温度」が伝わります。

職場では雑談もしやすく、事務局長と常勤の先生のじゃれ合いに、私がツッコみ、周りが笑う…というのが、いつもの光景になりつつあります。

他にも、事務員さんと安いスーパーの話で盛り上がったり、別の学科の先生に掃除機を直してもらったりと、人と人との交流が生まれやすいのは、やはり対面の強みですね。 

感想② 今まで学生に対して英語を使いすぎていた…

英語話者が多いCotoでよく使われるテキストは「GENKI」です。そして多くの告示校で使われているのは「みんなの日本語」。 

GENKIベースのshort formでの「動詞のグループ分け」や「テ形」など、英語話者のためのスタイルにあまりにも慣れてしまっていたことに気づきました。

「えぇ…みん日ってlong formでグループ分けするの??(戸惑い)」のような状態なので、教材研究からやり直しです。

それ以外にも、「past tense」「conjugation」「passive」「conditional」「end with~」「drop~」「add~」など、毎日Cotoのレッスンで使っている言葉が使えなくなるため、「え?これ日本語でなんて言うんだっけ?教科書はどうなっている?」と頭が混乱します。コレ、私だけですかね??

Cotoのレッスンでは英語に頼りすぎていたな…使いすぎていたな…と反省しています。

感想③ 学生のレベル・モチベーションの差が凄まじい

Cotoのレッスンは少人数で、グループレッスンでもオンラインレッスンは最大6名、対面レッスンは最大8名。もちろん6-8名様でもレベルの差は出るものですが、学生さんはたくさんのコースの中から自分に合ったものを選ぶので、全然ついていけない!という状況は生まれにくいと思います。

しかし、私が勤めている告示校は、もう…もう…「なんで同じクラスにいるの!!」と叫びたくなるくらい、学生さんのレベルもモチベーションもバラバラです。

最近、授業中にシャドーイングをさせたら、シャドーイングの音声が流れる前に声を出す学生がいて驚きました。よくできる学生さんは、教科書を丸暗記するぐらい読み込んできています。

一方で、「授業には筆記用具を持ってきてください!」といった生活指導みたいなことから必要な学生さんや、それから、…いや、これ以上は書くのをやめておきます。。

学校はカリキュラムが決まっているので、学生さんの理解度がどうであれ先に進めなければならないのが、ツライところです。

そういう点では、Cotoは学生さんのフォローがしやすいなと思います。

感想④ めちゃめちゃ書かせる

Cotoの学生さんは、高い教育を受けた思考体力がある社会人が多いと感じます。また、社会的地位が高い人も多く、それぞれに確立された学習スタイルがあります。そのため、私たち教師が学生の勉強のやり方まで口を出すことはあまりなく、対等な関係です。

また、Cotoは会話中心のレッスンを謳っているだけあり、読み書きよりも会話のレッスンが多いです。これは、少人数レッスンだからできることでしょう。

一方、私が行っている告示校は、The 学校という感じで、教師と学生の間には上下関係があります。また、読み書きが中心です。こんなに書かせるのか!と思うくらい、毎回プリントにモリモリ書かせます。そりゃ、学生さんが何十人もいれば、教師が毎回1人1人の会話練習のフィードバックをするのは無理ってもんです。

モリモリ書かせるスタイルが学校として当たり前なんだと思いますが、なにせCotoが日本語教師としての入口だった私には、なかなかの驚きでした。これは日本語を学ぶ目的の違いもあるでしょうね。

感想⑤ 思ったより自由にやらせてくれる

先ほど「学校でカリキュラムが決まっているので、学生さんの理解度がどうであっても先に進めなければならない」と言いました。

ただ、カリキュラムさえ守れば、意外とやり方は自由にさせてもらえます。告示校に対してお堅いイメージがあったので、ひょっとして毎回教案出さないとダメ?時間配分まで決まっている?とビビっていたのですが、そんなことはありませんでした。

その学校の教師は全員経験者採用なので、バックグラウンドが様々で、マニュアルでガチガチにするのは現実的じゃないのかもしれません。

だからなのか、教師の育成期間もトレーニングもなく、いきなり授業初日を迎えました。。

その点、Cotoはトレーニングが充実しているので、日本語教師1年生に優しいですね。

感想⑥ 休めない(笑)

すごく当たり前のことで恐縮ですが、告示校は休みがとりにくいです。

冒頭でお話したように、私は勢いで応募してしまったので、採用されてから方々に頭を下げて、他の仕事との調整をするはめになりました。

それでも、どうしても仕事の調整できない日が数日あったので、学校側に事情を話し、代講をお願いしましたが、「今後も代講が必要な日はありますか…?」と渋られました。そりゃそうです。

Cotoでは、プライベートレッスンなら日時変更を学生さんと相談できますし、グループレッスンも事前に代講をお願いすれば別に問題はありません。もちろん日時変更や代講依頼は、最小限にするに越したことはありませんが。

働き方の融通が利くのは、Cotoで働く上での大きなメリットだと思います。

というわけで、徒然なるままに書き綴ってきました。個人的な体験なので、読んでくださった方にとって有益な内容だったのかどうか心配ですが、Cotoがどういう会社なのか雰囲気が伝わればいいなと思います。

それにしても日本語教育って奥深いですね。知識だけじゃなくて、人間力も磨いていかなければ!と感じている今日この頃です。

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