【おすすめ教材】日本語能力試験(JLPT)対策本

【おすすめ教材】日本語能力試験(JLPT)対策本

毎年、7月と12月の年2回行なわれる日本語能力試験(JLPT )。日本国内および世界各地で100万人以上が受験する、世界最大規模の日本語の試験です。12月の試験の申し込みもすでに始まっていますね。

これだけたくさん受験者がいるので、JLPTのための対策本も驚くほどたくさん出版されています。凡人社、そうがく社、アマゾンなどのHPを見ると、ここに載ってにない教材も使ったことのない教材もたくさんあります。

 

日頃レッスンをとっているN5やN4レベルの学習者なら過去問を何年分か解けば合格できるケースもあります。N3レベルは日本語学校などでしっかり積み上げている人であれば、独学でもできるかもしれません。ただ、語彙や漢字が一気に増えるので、非漢字圏の学習者にとってはなかなかハードルが高いようです。N2とN1レベルになってくると、対策本や対策クラスでの試験対策が本格的に必要になってきます。

今回はほとんどの日本語学校には必ずあるであろうシリーズもののテキストを6冊ご紹介します。薄いのがいい、しっかり説明があるのがいい、とにかく問題を解きたい、レイアウトが好きなど好みもあると思います。ぜひ見比べてみてください。

 

私自身も好みがあり、N2の読解クラスで使うならこれ、試験勉強をはじめたばかり人におすすめの文法テキストならこれ、N2の漢字ならこれだけどN1ならこれかな、試験直前の問題演習ならこれでしょ、というのがあります。もちろん、中にはこれはちょっと使いづらいというのもあります。

JLPT の対策本はシリーズで購入する必要はありません。それぞれ自分にあったテキストを選んで購入すると良いでしょう。文法・読解・聴解・語彙・漢字と何冊も買うのは大変だから1冊で対策したいという人もいるかもしれませんね。そんな人にはアルクの『パターン別徹底ドリル(2010)』などがおすすめです。

また、アスク出版の『TRY!シリーズ(2014)アスク出版』は、文法のテキストではありますが、場面別の会話や読み物で文法の使い方をイメージできるような作りになっていて、人気があります。読解・聴解問題・模擬試験もついています。日本語学校のJLPT対策クラスでも使われているようです。

シリーズものではありませんが、使ってみたいと思って購入したテキストに『必ずできるJLPT「読解」N2(2020)アルク』があります。N3の文法項目を復習しながら、長文に取り組むための準備ができるので、読解が苦手という人やN3に合格したばかりの人でも取り組みやすい構成になっています。時々、N3は受かりそうだからN2にチャレンジする!という人がいます。そのような学生にもいいかもしれません。ただ、解説はありませんので、独学には不向きです。お使いになる場合はレッスンで!

本番さながらの問題を、という方は『日本語能力試験公式問題集(N1〜N5あり)国際交流基金』をお使いください。こちらは実際に出題された問題をまとめた唯一の問題集です。

 

学習者に「どのテキストを買えばいいですか」と質問された時に、レベルやニーズに合わせておすすめの1冊を紹介できると良いですね。

 

日本語総まとめ シリーズ(アスク出版)2010

各級ごとに、読解・文法・漢字・聴解と分野別になっている。「1週目」「2週目」という章立てになっていて、7日目が試験形式に合わせた「実戦問題」になっている。毎日コツコツこなせば約2ヶ月で1冊が終わるような仕組みになっている。このシリーズでのおすすめは文法。イラストも多く、レイアウトもシンプルで見やすく、説明も完結でわかりやすい。ただ、読解はごちゃごちゃしていて若干使いにくく、私には使いこなせない。

N2文法 156ページ 1,320円)

 

新完全マスター シリーズ(スリーエーネットワーク)2011

通称「完マス」。各級ごとに、読解・語彙・文法・漢字・聴解と分野別になっている。詳しい説明があるので、JLPTの範囲をしっかりじっくり勉強したい人におすすめ。基本的にはどれも字がびっしりで難易度も高め。試験で使えるストラテジーなども紹介している。実際の日本語能力試験と同じ形式の模擬試験問題あり。このシリーズでのおすすめは語彙と漢字。分野ごとに分けられているので、語の意味と関連づけて覚えられる。

N2文法 211ページ 1,320円)

 

必修パターン シリーズ(J・リサーチ出版)2017

各級ごとに、読解・文法・聴解と分野別になっている。テキストと問題集を一つにした教材で、基礎からの実力養成が期待できる。文法は基礎編、対策編、模擬試験の3つのパートに分かれている。読解は出題パターンが分析されており実践的。パターンごとに練習問題があるので、苦手な問題パターンがある人は関連する問題で集中的に練習ができる。読解はときどき難易度が非常に高い問題があったり、解答の選択肢が微妙なものがあったりする。

N2文法 228ページ 1,760円)

 

スピードマスター シリーズ(J・リサーチ出版)2011

文法・語彙・読解・聴解と分野別に勉強できる。実践練習や模擬試験もある。文法では各ユニットの前半と後半でそれぞれ8個の文型を取り上げ、3〜4個の例文と文章を通して、意味や使い方を学習していく。読解では序章で読解問題攻略のポイントを詳しく解説している。解答時間の目安も役に立つ。読解・聴解の難易度はやや易しめ。ルビが多めで、非漢字圏の人も学習しやすいのでおすすめ。

N2文法 123ページ 1,320円)

 

ドリル&ドリル日本語能力試験 シリーズ(ユニコム)2010

3級以上は文法、文字・語彙、聴解・読解と各級が3冊に分かれている。(4級・5級は1冊で全ての分野がまとめられている)ドリル&ドリルという名前のとおり、練習問題が数多く入っているのが特徴。問題をたくさん解くことによってわからないところが見えてくる仕組み。自宅学習用にもおすすめ。

N2文法 101ページ 1,320円)

 

日本語パワードリル シリーズ(アスク出版)2011

文字/語彙・文法の2種類。試験前に「とにかくたくさん問題を解きたい」という人におすすめ。金額も手頃なので、日本語総まとめシリーズを一通り終わった後に仕上げとして使うと良い。自宅学習用にもおすすめ。収録問題数580問。

N2文法 88ページ 968円)

 

 

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