生活者向け日本語学校とは

こちらで紹介するのは、留学生以外の一般の方向けの有料のスクールです。

近年日本には、ビジネスのために滞在する方、その方々が帯同した家族、ダブルルーツを持つ方など、多様な背景と日本語学習ニーズを持った方々がたくさんいます。

そのため、財源的に提供できるものが限られるボランティア教室や、受験対策に重きを置く留学生向けの学校以外の学校が求められているのです。

学校と言っても学校教育法上の学校ではありません。形態としては学習塾や英会話スクールと同じです。レッスン提供時間は朝から夜まで、また週末のニーズも大きいです。

どんな学生に日本語を教える？

日本に滞在する、外国にルーツを持つ日本語ノンネイティブの方すべての人が対象です。

年齢は未就学児から高齢の方まで、日本に滞在する目的や取得しているビザもさまざまです。

学校によってどんな学習者が多いかという傾向はあります。キッズが多い、ビジネスパーソンが多い、欧米系の方が多い、英会話教師が多いなどです。

生活者向け日本語学校のレッスン

学習目的から見ると、実践的な会話力を付けたいというニーズが一番多いでしょう。一方で、会社の命令でJLPT(日本語能力試験）に合格しなければならないということもあり、様々です。

レッスン形態は、まずプライベートレッスンが多いのが特徴と言えます。忙しいビジネスパーソンなら空き時間が限られていて設置されたコースでは時間が合わせられないとためです。また、学習歴や背景が多様で、オンデマンドなレッスン内容を希望する場合はプライベートレッスンしか選択肢がありません。

次に少人数グループレッスンを提供している学校も多いです。会話力を付けたいという場合は、学習者1人1人のアウトプットの機会を設け、インタラクティブにレッスンをするのが効果的だからです。

レッスン方法は、完全直接法の他に適宜媒介語を使う形態もありますし、間接教授法の学校もあります。

生活者向け日本語学校の特徴

良いこと！

生活者向けの学校に通う方は皆さん目的意識と高いモチベーションを持っています。

プライベートまたは小人数グループなので1人1人の上達を間近で見られることは教師として大変やりがいがあります。

また、普段の生活では出会わないような国籍や背景を持った方々と出会えることは人としても大変貴重な機会と言えます。

日本語教師をはじめたいけれどまずは副業でという場合にも、お勧めできます。夜間や休日のレッスンもあるので本業と兼務しやすいでしょう。

大変なこと

まずは、スケジュール管理の難しさがあります。上述のようにプライベートレッスンが多いので、うまくスケジュールを組まないと空き時間が多くなります。時期による変動もあるし、キャンセルになることもあります。これらの要因から、軌道に乗るまでは収入源としての不安定さがあるのは否めません。

また、レッスン準備が大変になることがあります。背景とニーズの多様さから、扱うテキストも内容も幅が広くなります。場合によっては生教材を準備したり自作しなければならないこともあり、レッスン準備に時間がかかることがあります。

生活者向け日本語学校の探し方

生活者向けの学校は、留学生向けの学校に比べると数も少なく、東京や大阪などの大都市圏に集中しています。

所管する官庁があるわけではないので、一覧というものが特にありません。日本語教師向けの求人サイトをのぞいたり、インターネットでキーワードで検索でするのが早いでしょう。

最近では、留学生向けの学校が夜間に一般向けのコースを併設している場合もあるので、お近くの学校のホームページを確認してみてください。