中級文法コラム25 「にもかかわらず」「つつも」「ものの」「からといって」 A:Bさん、英会話学校に通い始めたそうですね。 B:ええ、大学で4年勉強したにもかかわらず、全く話せないものですから… A:そうですか。で、通った効果は出てるんですか? B:いや、それが行こうと思いつつも、忙しくてなかなか… A:あまり、行けてないんですか? B:ええ、3か月在籍しているものの、出席したのはま...
「というものではない」は「わけではない」と同じですか? という質問を校内の講師から受けました。大変興味深い質問だったので、今日はこちらでぜひシェアします。 「というものではない」も「わけではない」も「全部〜とは言えない」という部分否定の意味で使われます。この2つは同じとしている文法書もありますが、、、 ⭕️ 1. 嫌いな人だからといって話さなくていいというものではない。...
例文トレ#11 本日のお題「なんとかする」 今回は語彙編の応用編で「なんとかする」について考えたいと思います。対語である「なんとかなる」は、けっこうどの言語話者にも伝わりやすい概念だと思うのですが(the Beatlesも”Let it be”と歌ったように)、「なんとかする」のほうでいつも説明に窮してしまいます。 「なんとかする」って一体何をすることなんでしょうか。これを...
中級文法コラム24 似ている言葉② せっかく vs わざわざ A:いや~ やっぱりローマは見どころが多いですね。 B:そうですね。わざわざローマまで来たんだから、世界遺産、見られるだけ見たいですね! A:あ、え? ええ… 世界遺産もいいんですけど、せっかくローマに来たんですから、おいしいイタリア料理でも食べに行きませんか? B:イタリア料理なんか日本でも食べられるじゃないですか。ロ...
「つつ」ってどんな時、どう使う? 「つつ」は「ながら」とほぼ同じ意味だけど、書き言葉的。 と言ったそばから、非文が出てきてしまい「チーン」なんてこと、ありませんか。でも、先生、テキストには同じってあるから・・・。 そうなのよ、でも、ちょっと違うのよ、、、(汗) 皆さんは、こんな時どうしますか。非文を訂正する際に「これは逆説のときに、、、」みたいな文法説明をすると余計にわかりにくいので、例文で違いを...
中級文法コラム23 「にとって」「からすれば」 その国の人にとって当たり前のことでも、外国人からすれば不思議に思うこと、理解できないことがあります。例えば、ラーメンを食べるときにズズッと音を立てて食べること。外国人にとっては不快なことのようですが、日本人からすれば麺類はすすって食べるほうが食べやすいですね。日本人にとってはそばなどをよりかっこよく食べる方法がすするで、それが粋な食べ方...
例トレ#10 本日のお題「楽(らく)」 先月に引き続き、学習者に説明するのが難しい語彙、または学習者がうまく使えない語彙シリーズ、本日のお題は「楽(らく)」です。 まずは辞書から。デジタル大辞林で「楽(らく)」の解説を見てみましょう。 心身に苦痛などがなく、快く安らかなこと。また、そのさま。「気が―になる」「―な姿勢」「どうぞお―に」 生計が豊かなこと。また、そのさま。「不動産収入で―な暮らしをす...
「さえ」と「すら」の使い分け 「さえ」と「すら」はほぼ置き換え可能で、意味の上では、とくに違いはないようです。どちらも良くないことに使うことが多く、話し手の意外な気持ちを表します。 「すら」は書き言葉的で、一般的には「さえ」のほうがよく使われる、というのが定説です。 ちなみに、「さえ」はN2の文法、「すら」はN1の文法です。 あらら、終わっちゃう・・・ いやいや、「さえ」「すら」で違う言葉があるっ...
中級文法コラム22「としたら・とすれば・とすると」 A:1000万円持っているとしたら、何買う? B:う~ん。1000万円持っているとしたら、ポルシェ買う。 A:ポルシェ1000万円じゃ買えないよ。 B:え… 1000万円じゃ買えないとすると、ポルシェが買えるのは本当にお金持ちなんだね。 A:まぁ、Bさんが買えるとすれば、整備不良の中古のポルシェじゃないかな。 あ~あ、...