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留学生向け日本語学校とは
日本語教師の就職先を探すとき、最も就職のチャンスが多いのが留学生向けの日本語学校です。
留学生向けの日本語学校というのは日本の大学や専門学校などに進学する準備として日本語を学ぶための学校で、留学ビザが取得できる学校です。ビザの関係上在学期間は最長2年です。
2010年までは大学、専門学校で学ぶ学生は留学ビザ、日本語学校で学ぶ学生は就学ビザを取得していましたが、2010年に一本化されて日本語学校の学生も留学ビザを取得し、留学生と呼ばれるようになりました。
これらの学校のことを告示校と呼ぶことがあります。これは法務省の告示に掲載されている学校という意味です。この告示基準を満たし、告示に掲載されていることが、すなわち留学ビザが取得できる学校ということになります。
2016年頃から新規開校ラッシュと言えるほど新しい学校が増えています。 年間50校から70校のペースで新しい学校が生まれています。
留学生向け日本語学校の学生
年齢でいうと18歳から20代前半の人が多いです。留学生向けの学校が元々は日本の高等教育機関への進学を目的とする人たちがその準備として日本語を勉強する学校であったためです。しかし最近では母国で高等教育を終え専門的なスキルを持って来日する人もいて、もう少し年齢が高い場合もあります。
学生たちの出身国を見ると、2010年頃までは中国人がほとんどでした。しかしその後ベトナム、ネパールなどの中国以外のアジア圏の学生が急増しました。
日本の留学ビザは資格外活動許可と言って本来の在留資格の目的である勉学以外の活動に従事することが認められています。ですから日本語学校に通いながらアルバイトをする留学生の姿を多く目にすると思います。 本来の目的である勉学よりもアルバイトに重きを置くような学生もいて、日本語教師を悩ませるということもよくあります。
留学生向け日本語学校の授業
留学生向け日本語学校の運営は法務省告示基準で細かく規則が定められています。その中の一つに一つのクラスの人数は20人以下とあるため、多くの日本語学校では、10人から20人のクラスレッスンであることが多いです。
学校によって国籍が偏っていることはありますが、たいていは複数の国の学生が机を並べて学んでおり、英語が得意ではない学生も多いためレッスンは完全直接法がメインです。
レッスン内容は通常の日本語レッスンの他に日本の習慣や文化を教える日本事情、JLPT(日本語能力試験)や EJU(日本留学試験)などの対策や大学、専門学校の面接対策などもあります。
留学生向け日本語学校の特徴
良いこと!
高等教育機関への進学という人生の大切な時期に関わり、若い人たちの成長を目にすることは教師に大きなやりがいを感じさせてくれます。卒業した後も長く良い関係を保つこともあります。
大変なこと
上述したように留学本来の目的とは少々ずれた目的で来日している学生も一定数いるためモチベーションの低い学生達に向かってレッスンをすることは教師にとってなかなか厳しいものです。
また常勤教師であれば勉学以外に学生たちの生活指導もしなければなりません。学生寮の管理、病院の付き添い、交通事故の処理、アルバイト先でのトラブルの対応など、仕事は多岐にわたります。 授業準備にも時間がかかることを考えると、待遇面では決して恵まれている職業ではありません。
非常勤教師であればコマ数の増減による収入の不安定さという問題があります。学生数は入管行政や学校のビザ交付率、国際情勢によっても左右されます。学生数が減れば途端にコマ数が減るということがありえます。
留学生向け日本語学校の探し方
日本語教師向けの求人サイトがいくつもあるのでのぞいてみてください。その他に一般向けの求人サイト、またハローワークにも求人が出ていることがあります。
条件はいわゆる日本語教師資格が必要です。日本語教師資格の詳細は法務省告示基準第一条の十三に定められています。
参考資料:日本語教育機関の告示基準
学校を選ぶ際にはいくつかのポイントをチェックしてみてください。詳しくはブログ記事「留学生向け日本語学校を選ぶポイント」へ。
気に入った求人を見つけたら履歴書を送ります。その後面接と、場合によっては模擬授業を求められることがあります。
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