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NIHONGO FUN & EASY II <Basic Grammar for Conversation>
先日、『NIHONGO FUN & EASY II <Basic Grammar for Conversation>(以下、F&E2)は誰のもの?』というワークショップを、著者のお一人でもある左先生が開催してくださいましたので、本日はそのまとめをコラムにします。
実は、、、私もチラ見しただけで使ったことがなく、「F&E1が終わった人がF&E2に行くのって難しいかも〜」「誰がターゲットなんだろう」「どうやって使えばいいの?」と思っていたので、待ちに待ったワークショップでした。
【使用テキスト】NIHONGO FUN & EASY II <Basic Grammar for Conversation>
F&E2の特徴
- 活用形ごとに文型がまとめてあるので学習効率がいい。
- 活用(ます形、辞書形、て形、ない形、た形、ば形、可能形、意向形の8活用形)が各ユニットの切り口になっている。※受身・使役・使役受身・敬語のぞく
2. F&E1のフォーマットとコンセプトを踏襲
- 見開き1ページに1文型。シンプルな語彙の入れ替え練習→会話形式(QAなど)→応用会話→リスニングという流れ。F&E1のやり方に慣れた人には使いやすい。
- 生活で使える語彙や場面設定。大人の学習者を意識した語彙をセレクト(ex. ストレスが溜まる、薬をのむ、年をとる)
3. まとめ練習で運用力UP!
- 4課ごとに総合練習がある。
文型の復習、運用力をアップさせるために、いろいろな文型をまとめて使えるような応用練習(スピーチ、ロールプレイ、トピック会話など)がある。 - 7課ごとに、丁寧体⇔普通体のリスニングがついている。
スピーチレベルが異なる会話を聞く練習が可能。丁寧体を聴かせて、普通体で言わせてみるのもいい。
F&E1が終わったらF&E2に行っていいの?
もう、ズバリ言ってしまいましょう。F&E1はフレーズを丸ごと覚えちゃおうというコンセプトなので、
- ひらがな&カタカナが習得済みでない(定着していない)と使用は難しい。
- F&E1だけでは基本語彙(とくに動詞)を使った練習が不十分
- F&E1は助詞をはじめ、文法事項をことさら扱っていない。動詞のグループ分けの概念もない。
- 異なる学習スタイル(「まるっと覚えて使う」学習から「ルールを覚えて論理的に考える」学習へ)
といった懸念事項があります。そのままF&E2に進むのはちょっと難しいかもしれません。ただし、F&E1の学習中に1〜4の部分を巻末の教材などで補完&強化しておけば、F&E2に進むことができます。
オススメしたい学習者
懸念事項は諸々ありますが、学習者が多様化している今、F&Eがぴったりという対象者もいます。上に挙げた懸念事項を踏まえた上で、どんな学習者にオススメかというと、、、
- On&Offで勉強を続けている方
駐在の度に勉強する方、学生のときに日本語を勉強した方などは積み上げ教科書じゃないほうがやりやすい。 - 2,3年以内の短期滞在者で多忙なビジネスパーソン
文法の仕組みなどを論理的に理解したい方が効率よく学べるようになっている。 - GENKI2(1でも可)まで終わったけど、話す力がもうひとつという方(output力が弱い方)
- JLPTを受けるつもりがない方
会話力だけ身につけたい。 - 大人の語彙(および会話設定)で学びたい方。
F&E1の続編がほしいというニーズから生まれたF&E2だそうですが、、、な、なんと制作・発行当初は続編を考えていなかったとのこと(まあ、そういうもんですよね・・・)。たしかに、F&E1はサバイバル日本語会話テキストで、駐在員やそのご家族向け(滞在2〜4年のlight user)を意識したつくりです。F&E2は活用が切り口ということで、これまたユニークなつくりとなっています。『GENKI』などの積み上げ方式のテキストと並行して使用したり、時間調整で会話練習などを使うのもいいかもしれませんね。どちらもCotoだからこそ生まれた視点のテキストです。そういえば、私の学習者にも昔『JBP』で日本語を勉強したけど、忘れちゃった^^;という駐在員がいました。ドンピシャですね。今度使ってみようと思います。
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