日本語文法中級

中級文法コラム13.「〜とたん」、「〜かと思ったら」の使い分け

中級文法コラム13.「〜とたん」、「〜かと思ったら」の使い分け こんにちは。今回は「〜とたん」「〜かと思ったら」を取り上げてみます。   A:10月に入ったとたん、涼しくなってきましたね。 B:本当ですね。先月まで猛暑続きだったのに… 気づけば、今年も残すところあと3か月ですね。 A:ついこの間年が明けたかと思ったら、もう年末ですか… 早いものですね。 B:年末と言えば、そろそろ年賀状…...

使役受け身

使役受け身 受け身①、受け身②、使役に引き続き、この勢いで今回はヴォイスの使役受け身を取り上げます。 この使役受け身、受け身と使役で軽〜いダメージを受けたところで、さらに使役受け身〜汗 Oh, noooo!となってしまう方、多いかと思います。「形が難しい」「いつ、どこで、どのように使うかわからない」という受け身・使役と同様の理由に加えて、「口が回らない」という理由でハードルが高いようです。教える側...

「使役」って難しい!?

「使役」って難しい!? 「使役」は学習するのも教えるのもなかなかハードルの高い文法項目の一つ。苦手だなと感じている方も多いのではないでしょうか。 それでは、なぜ使役は難しく感じるのでしょうか。「いつ、どのように使うかわからない」「受け身と使役、使役受け身は形が似ていて混乱してしまう」「使役文に出てくる『を』と『に』の助詞の使い分けがよくわからない」「意味・機能がいろいろある」など理由は様々です。 ...

会話における「こそあ」の使い方

会話における「こそあ」の使い方 指示語には大きく分けて、現場指示と文脈指示があります。以前、日本語文法の基礎でも:指示詞「こそあど」を取り上げましたが、今回は少し違った視点で指示語の「こそあ」を見ていきます。 文脈指示の「こそあ」は指す対象が目の前にはありません。基本、「あなたの話=そ」「私の話=こ」「どちらも知っている話=あ」で使い分けられれば十分です。 ただ、ときどき誤用が見られるので注意が必...

中級文法コラム12.「ない」シリーズ

中級文法コラム12.「ない」シリーズ 「わけにはいかない」・「ないではいられない」・「てはいられない」   今回の中級日本語文法は「~ない」を使用した文型を取り上げてみたいと思います。 A:「ねえ、ビリー・アイリッシュの来日コンサートだって」 B:「え? いつ? 行かないではいられないよ」 A:「えーっとね、〇月〇日」 B:「…私の結婚式の日だ…。招待状も送っちゃったし、今更キャンセルす...

中級文法コラム11.「ように」シリーズ

中級文法コラム11.「ように」シリーズ:「~ようにする」「~ように~」「~ように言われた」   毎日暑い日が続きますね。昔、学校の部活の時間に練習中に水を飲まないように言われたことがあります。「練習中に水を飲む奴は根性がない」とか何とかいう理由で・・・。 でも、今は熱中症にならないように、練習中でも水分補給をするようにと言われていますね。 さて、今回は「ように」シリーズを取り上げてみよう...

終助詞「ね」vs「よ」vs「よね」

終助詞「そうだね」vs「そうだよ」vs「そうだよね」   「そうですね」「そうですよ」「そうですよね」先日も学習者から使い分けについて聞かれました。おそらく日本語を教えている先生方もたびたび質問される項目の一つではないでしょうか。 先日、クラスで「最近、むし暑いですね」と学習者に言ったところ、「そうですよ」と言われて、ズッコケそうになりました。これが結構よくあるんです。 終助詞は、文末に...

受身② 直接受身と間接受身

受身② 直接受身と間接受身 今回も先週に引き続き、受身を見ていきたいと思います。前回は受身を有情の受身と非情の受身で分けました。 学習者に教えるときは、話し手の視点から述べるときの「〜は〜に〜られる」「〜は〜に〜を〜られます」、物事の状況や事実を受身表現を使って説明するときの「モノが〜られます」で、特別な言葉を使わずに教えたほうがいいです。イラストもたくさんあるので、そういったものもどんどん使うと...

受身① 有情の受身と非情の受身

受身① 有情の受身と非情の受身 受身には有情の受身と非情の受身があります。 有情の受身と非情の受身は受け手(主語)が、有生物(人・動物)なのか、無生物(モノ・コト)なのかで分けます。 有情の受身vs非情の受身。直接受身vs間接受身。受け身の分け方は色々あります。今回はひとまず有情の受身と非情の受身で分けてみます。 有生物が主語になる受身文を「有情の受身」といい、無生物が主語になる受身文を「非情の受...