すみません vs Sorry
学習者(とりわけ英語圏)が授業中に言いよどんだとき(「この文を読んでください」とこちらが指示を与えた場合など)、「すみません、すみません」を連発するのがずっと気になっていました。
英語の「Sorry」を直訳して言っていることはわかります。が、なぜそこまで謝る必要があるのか、習い始めたばかりのひらがな表記なのだから、小さすぎるフリガナなのだから、ましてや新しい言語を習っているのだから、たかが読み間違えにそんなに非を感じなくてもいいのにぃ~、しょっちゅう謝られるとこちらも恐縮しちゃうんですけど~と感じること幾久し・・・。
英語の”sorry”
英語の”sorry” には①謝罪②共感や同情(不幸な話を聞いた時の I’m sorry for you. や、お悔やみのときに言う I’m sorry.)③相手に聞き返すときsorry? などいくつか意味がありますが、、、
今回私が気になっているのは、上記のような文脈の”sorry”の場合は、さらに他の意味があるのかしら?それとも、①②の間のグラデーションなのか?と言う点です。
私自身が英語の“sorry”の使用場面や意味をいまひとつ掴みきれていないのかもしれませんが、彼らの「すみません(sorry)」は、かなり年季が入っているように感じられます。笑
例えば、初等教育が始まったころから先生に、言いよどんだり、つっかかったり、読み間違えたりしたときは “sorry” って言うんだよ!と教えられているのかなと思ったりして。どうなのでしょう。ちなみに、日本の教育ではそこまで教えられない(注意されない)事象かと思います。
しかしまあ、その”sorry”が、もし単なる「謝罪」の意味だけだとすれば、読み間違えたり、つっかかったりすることが、謝罪に値する罪(?)と見なされているということで、それはそれでなかなかのものですね。
日本語の「すみません」
ちょっと横道にそれますが、、、
日本人は1日に10回以上、「すみません」と言うと言われています。外国人に「なんで日本人ってすぐにすみませんって謝るんだろう?」と思われています。逆もまたしかり!? 簡単便利なことばほどあまり深く考えないものです。今の 「すみません」 って何の 「すみません」 なのかなんて考える日本人はいませんよね。
私たち日本語ネイティブは場面に応じて①謝罪②感謝③呼びかけ という3種類の意味の「すみません」を使い分けています。「すみません」には「ありがとう」(あなたの貴重な時間を使わせてしまって申し訳ない。でも、ありがとね)という感謝の意味があります。また、「すみませーん。注文いいですか?」と「ちょっといいですか」と人に呼びかけをする際にも使います。
日本語の「すみません」もなんとも奥深いのですよ。日本語(日本社会)もなかなか複雑なメンタリティを抱えているようですね。
このように、「すみません」という言葉が多義的な意味を持っているので、日本人は海外に行くと(英語で話をすると)、感謝の場面でも日本語の「すみません」のノリで ”Sorry”と言ってしまうのでしょうね。
日本語話者と英語話者の認識のズレが見えてきたような、こないような・・・
How To Use すみません Correctly?
冒頭のケースに戻りますが、、、この「すみません」って、日本人的に言うなら「あ、失礼」(失敬、失敬)っていう感じですかね?
とりあえず、日本語の「すみません」と英語の”sorry” は「謝罪」の意味ではイコールなんだけど、イコールじゃない部分があるということは確かです。ここが重要で、学生に伝えたいところですね。
ということで、私が気になった「すみません」について、Cotoの外国人のスタッフが記事にしてもらいました。読み物にすれば、学生がそのニュアンスや使い方の違いに気づいてくれるかもしれません。
みなさんのご担当の学生さんで英語圏の方がいらっしゃっいましたら、こちらの記事 ”How To Use すみません Correctly?” をぜひご紹介ください!
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