「ありがとうございます」「ありがとうございました」の使い分け
先日、韓国人の学習者とレッスンで話していたときのひとこま
「ありがとうございました」と「ありがとうございます」は韓国語でも同じだから感覚がわかりますが、英語とか他の外国語では”Thank you”しかないから、ニュアンスを伝えるのが難しそうですね・・・。
うーん、たしかにそうですね。ネイティブの日本人でも一瞬迷うことがあります。いいお題です。ちょっと考えをまとめてみます。
1. ありがとうございます
もちろんどちらも相手の好意や思いやりに対して用いる感謝のことばです。
で、今その場で起きていることや、直近の出来事に対しては「ありがとうございます」を使うことがほとんど。なぜなら、これからも物事・相手との関係が継続する状況だからです。
2. ありがとうございました
過去形を使っているので、過去の行為に対する感謝を表す時に使います。また、相手が話し手のためにしてくれた行為・その出来事を一つの具体的なまとまりとして捉え、その完結を認識したとき、場面の区切りを表す場合に用います。ただ、良くも悪くも「終了!解散!」みたいな感じですね。場面によっては、「これ以上もうあなたのお手間は取らせません」のような感じにも聞こえます。
3. どちらも使える場合
レストランで忘れた傘を探しているときに、「ありましたよ」と言って、店員さんが手渡してくれた場合は「ありがとうございます」も「ありがとうございました」もどちらも可能です。同じ状況だとしても、どちらもOK。こういうのがトリッキー。
ただ、やはりニュアンスは少し異なります。
本日のまとめ
まずは、今の気持ちを伝えたい!と思ったら「ありがとございます」です。これが一つ目のフィルター。
次のフィルターは、一連の行為が完結したか否か。完結と判断したら、「ありがとうございました」でOK。
でも、とりあえず今回の関係は終わったけど、またお世話になることがあるかも〜人生何があるかわからないしね・・・なんて迷った場合は、「ありがとうございます」を選んでおくと無難かもしれません。または、「ありがとうございました。またよろしくお願いします」と一言加えておくといいかもしれませんね。
関連ブログ(英語):The Ins and Outs of Thank You(ありがとう)in Japanese
update 04/08/2023
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