中級以上こそ基礎練習を(日本語中級話者以上を教えるときに注意しておきたいこと) 日本語の中級レベルとは 日本語は中級に入ってからが道が長い、停滞が起こりやすい言語だと言われています。それは、語彙の多さ、文法の機能の細分化、接続の制限の多さ、など気を付けなければいけないことが急に増えるのが一因とも言えるでしょう。 そういう現実にも関わらず、中級以上になると講義式の授業になることがほとんどです。漢字や...
1 日本語学習における母語の影響を考える~中国語母語話者編~ 1.1同じ母語の学習者の共通の間違いってあるよね? 「有名の人」 「ほうかの人に聞いてみます。」 「とでもありがとうございます。」 これは私の学生さんたちの発言例です。 皆さんの学生さんにも、こういった誤用をする学生さんはいませんか? 誤用の中には、「あれ、前にも同じ母語の学習者さんが間違えてたな…」というような、特定の言語の母語話者に...
日本語らしい自然な発音で話すために 日本語らしい自然な発音とはどんなものでしょうか。聞いていて、「この人の話し方は疲れるな」、「何か気になって耳に入ってこないな」と思ったことありませんか?原因はなんでしょう。 実は、正しい発音でゆっくりはっきり話せば、自然な日本語に聞こえるというわけではありません。正確な発音よりも、スピードよりも、適切なフレーズで句切れているかのほうが重要だったりします。 発音指...
日本語音声基礎 3.特殊拍 拍の指導について 学習者の発音で「あれっ」と思ったら、、、音声学の知識を使って、目標音との違いを分析します。コミュニケーションに支障がないのなら、そのままにしておくのも一考です。ただ先日、私のクラスの学習者(英語母語話者)の宿題をチェックしていたら、「きようび、かれし と ビル を のみました。それから、らめん を たべました。」と。う〜ん、これはちょっと問題ですね・・...
2.どうしてカタカナ語の発音は英語の発音と違うのか。 音の違い:開音節と閉音節 日本語はいつも母音(V)で終わる(CVCVCV)のに対し、英語は子音(C)で終わる言葉が多いという特徴があります。母音は声帯を振動させて音を出すのではっきり聞こえます。一方、子音は声帯を振動させませんから、「ハー」「スー」と息を出したような音となります。つまり、日本語は声の音、英語は息の音と言えます。 音...
日本語音声基礎 今回は先日行った無料イベント『日本語の音声:基礎』のまとめを記事にします。 Coto Academyには英語話者が多く在籍しています。また、私たち日本人は学校教育で英語を学んできました。今回は一番比較しやすい英語の発音と比較しながら日本語の音声についてシリーズで見ていきます。 第1回:音の違い(英語母語話者が苦手な単音) 第2回:どうしてカタカナ語の発音は英語の発音と違うのか 第3...