1 有標が多い言語に挑戦する感覚とは??~中国語母語話者が日本語を勉強する時~ 1.1 中国語母語話者が日本語にチャレンジする時… 你好! 突然ですが、皆さんは中国語にどのような印象を持っていますか? 漢字という大きな共通点があり、そのおかげで街中の中国語も何となく意味が分かる時がありますよね。 昨今はインバウンドの影響もあり、日々の生活の中で中国語を耳にする機会も多いのではないでしょうか。 そん...
予定の「ようと思っている」と「つもりだ」の違いをどう説明するか 学生からのよくある質問 初級教科書「げんき」では、10課で「つもりだ」、14課で「ようと思っている」、「みんなの日本語」では31課で2つの文型を同時に学習します。 2つの文法を習った時点で学生からよくある質問が、「(どちらも予定ですが)違いは何ですか」です。 ではなぜ学生からこのような質問が出るのでしょうか。原因は3つほどあるように思...
日本語語彙表現:困ったときのオノマトペ ~病院編~ 新オノマトペ&定番オノマトペ 「うわぁぁぁ~このワンちゃん、モフモフがすぎるっ!」「かわいいぃぃぃぃ!この猫様モフモフしたい!」 ペット系の動画を見ると、これらのコメントで溢れていますね。他にも「パヤパヤ」「ポヨポヨ」「ミュンミュン」など、見慣れないのになんとな〜く意味が分かってしまうオノマトペで溢れています。 文化庁から発表された国語に関する世...
ご近所さんだけどちょっと違う?日本と台湾のビジネス面での文化の違い 日本にとって身近な台湾だけど… 台湾と聞いたら、どんなイメージが浮かびますか? 日本から近い、食べ物がおいしい… ここ数年、日本でも台湾という文字を見る機会が増えましたよね。 日本人にとっては身近な台湾ですが、ビジネスの文化となるとちょっと違いがあるようです。 今日は、私の台湾の友人からヒアリングした、日本のビジネス文化で違いを感...
中級以上こそ基礎練習を(日本語中級話者以上を教えるときに注意しておきたいこと) 日本語の中級レベルとは 日本語は中級に入ってからが道が長い、停滞が起こりやすい言語だと言われています。それは、語彙の多さ、文法の機能の細分化、接続の制限の多さ、など気を付けなければいけないことが急に増えるのが一因とも言えるでしょう。 そういう現実にも関わらず、中級以上になると講義式の授業になることがほとんどです。漢字や...
「日本語の授業マニュアルがほしい!」に弊害はないのか? 「ベテランが退職するのでマニュアルを作りたいんです!」 以前、マニュアル作成のワークショップのためにある企業さんにお邪魔した時の話です。 社員さん方からお困りごとをヒヤリングしていた時、このようなお声が挙がりました。 「ベテランが退職してしまうので、マニュアルを作りたいんです!」 そのベテランさんについてお話をうかがったところ、長年鍛え上げて...
チャットコミュニケーションの罠 ~日本語教師のメンタルを守るために~ チャットコミュニケーションは難しい! 私は仕事でいろいろな企業さんにお邪魔するのですが、例の感染症や働き方の多様化を背景に、在宅ワークに切り替えたり、在宅勤務の日数を増やした企業さんが多くなったなと感じております。コミュニケーションの場や手段は変化しています。 働く場所が在宅であれオフィスであれ、社内コミュニケーションはチャット...
1 日本語学習における母語の影響を考える~中国語母語話者編~ 1.1同じ母語の学習者の共通の間違いってあるよね? 「有名の人」 「ほうかの人に聞いてみます。」 「とでもありがとうございます。」 これは私の学生さんたちの発言例です。 皆さんの学生さんにも、こういった誤用をする学生さんはいませんか? 誤用の中には、「あれ、前にも同じ母語の学習者さんが間違えてたな…」というような、特定の言語の母語話者に...
オンライン日本語教師は「孤独」なのか?【Cotoの取り組み】 反響があったとあるSNSの投稿 先日、SNSをなんとなく眺めておりましたら、「いいね」数が大量についている投稿を見つけました。その投稿の内容を要約するとこんな感じです。 「日本語を教えるなら絶対に対面の学校がいい。オンラインだと誰かに相談したくてもできないし、独りよがりの癖のあるレッスンになってしまうから」 ほほーーん。まあ…一理あるわ...