日本語文法 初級

「見える vs 見られる」「聞こえる vs 聞ける」の否定形の使い分け

「見える vs 見られる」「聞こえる vs 聞ける」の否定形の使い分け   「見える」「見られる」「聞こえる」「聞ける」の否定形の使い分けの教え方がよくわからないというご質問を受けました。 「見えない」「見られない」を“can’t see”、「聞こえない」「聞けない」を“can’t hear”で英語を使って理解しようとするのは絶対にNG!日本語の例文の中から、日本語脳で学習者自身が自分な...

例文トレ#4「AよりBのほうが〜です」

例トレ#4「AよりBのほうが〜です」 今回のお題は二項比較「AよりBのほうが〜です」です。 みなさんは、どういう場面を使ってこの文型を導入していますか。どんな例文で練習をしていますか。比較はどの言語にもある概念ですから、学習者にとって理解は難しくないかと思います。ゆえに、意味ある、使いたくなる比較文を入れたいものです。 比較してまで強調したいことって何でしょうね。また、どんな場面でしょうか。Cot...

「〜てほしい」誰に、どんなことをしてほしい?

「〜てほしい」誰に、どんなことをしてほしい? 今日はクリスマスイブ。私たちの学校は欧米の学習者が多いので、クリスマス・ショッピングが大変だ〜なんて声をよく聞きます。 我が家はというと、、、サンタクロースに「あたらしいMacBook Airがほしい」というお願いのお手紙を書いている娘を見て、私はぞっとしました。彼女の手元にMacBook Air届くことは100%ないでしょう。 サンタクロースがいない...

「でしょう」っていつ、どんな場面で使うの!?

「でしょう」っていつ、どんな場面で使うの!? 初級の教科書に出てくる「でしょう」って、使うことある? 「でしょう」は「と思います」 で置き換え可能なんじゃないの?場面が天気予報くらいしか思いつかないんだけど、、、なんて声をよく聞きます。 その通りですね。どうして初級で「でしょう」が出てくるのでしょうね。「でしょう」はどんな場面で出てくるのでしょう。だれが使うのでしょう。それを考えると自ずと道が見え...

可能動詞と「Vことができる」の違いって何?

可能動詞と「Vことができる」の違いって何? ある講師からこんな相談を受けました。 この講師、学習者から『「食べられる」と「食べることができる」の違いはなんでしょうか』という質問を受けたそうです。 この2つ、学習者から違いの説明を求められたとき、皆さんなら、どのように答えますか。 主要テキストではどのように扱われているのか。 可能動詞の授業って楽しいですよね。学習者間のコミュニケーションを深めること...

使役受け身

使役受け身 受け身①、受け身②、使役に引き続き、この勢いで今回はヴォイスの使役受け身を取り上げます。 この使役受け身、受け身と使役で軽〜いダメージを受けたところで、さらに使役受け身〜汗 Oh, noooo!となってしまう方、多いかと思います。「形が難しい」「いつ、どこで、どのように使うかわからない」という受け身・使役と同様の理由に加えて、「口が回らない」という理由でハードルが高いようです。教える側...

会話における「こそあ」の使い方

会話における「こそあ」の使い方 指示語には大きく分けて、現場指示と文脈指示があります。以前、日本語文法の基礎でも:指示詞「こそあど」を取り上げましたが、今回は少し違った視点で指示語の「こそあ」を見ていきます。 文脈指示の「こそあ」は指す対象が目の前にはありません。基本、「あなたの話=そ」「私の話=こ」「どちらも知っている話=あ」で使い分けられれば十分です。 ただ、ときどき誤用が見られるので注意が必...

終助詞「ね」vs「よ」vs「よね」

終助詞「そうだね」vs「そうだよ」vs「そうだよね」   「そうですね」「そうですよ」「そうですよね」先日も学習者から使い分けについて聞かれました。おそらく日本語を教えている先生方もたびたび質問される項目の一つではないでしょうか。 先日、クラスで「最近、むし暑いですね」と学習者に言ったところ、「そうですよ」と言われて、ズッコケそうになりました。これが結構よくあるんです。 終助詞は、文末に...

「のに」と「ても」の使い分け

「のに」と「ても」の使い分け 『「〜のに」と「〜ても」は同じですか』と学習者に聞かれたことはありませんか。この「〜のに」と「〜ても」、学習者がよく混乱する表現の一つです。 「〜のに」も「〜ても」も逆説を表します。それでは、「〜のに」も「〜ても」の違いはなんでしょうか。 「~のに」は事実の逆接に用います。一方、「~ても」は事実の逆接にも使えますが、主に仮定の逆接に用います。仮定の逆接とは、まだ本当に...