JLPT N４までの道〜学習プランの立て方のコツ〜

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今日は、先日行ったN4を目指す（目指したい）学生を担当する講師向けのワークショップのまとめ記事です。今回の講師は『NIHONGO FUN&EASY』の著書の一人、そして例文トレーニングでお馴染みのMs. Hidariです。

＜本日のお題＞

次のようなケースの場合、皆さんはどのような学習プランを学習者に提案しますか。現在６月、今年１２月に行われるN４を目指したいと言っています。

学習者の背景	非漢字圏の学習者（駐在員）	日本在住2年。仕事では英語を使用＊夏休みは３週間バケーションの予定あり
レッスン形態	週２回（50分×２）	プライベート・レッスン
現在のレベル	漢字	120-150程度既習（おそらく定着はそれ以下）＊漢字に苦手意識がある
	文法	『げんき』１８課　自他動詞に入ったばかり

学習者が試験を受けたいという方はぜひ応援したいですね。でも、ちょっと待った！スタートする前に確認しておきたいことがあります。それは、学習者の現在のレベルとN4のレベル（との差）です。

N4レベルとは

です。おっ、なかなか大変そうだと気が付きます。通常のレッスンのほかに、自分でも漢字や語彙などの学習時間が確保できるかどうか上記のような数字を見せ、客観的に判断する（してもらう）ことをオススメします。

このような理由で受験を希望する学習者が多いのでは。理由から本気度を確認しておきたいですね。

JLPTのHPの「問題例に挑戦しよう」や公式問題集を見せ、試験の概要を知ってもらいます。

手取り足取りの初級前半とは異なり、初級後半では学習者の自習の習慣づけが肝心になってきます。

また、漢字や語彙はレッスンだけでは試験範囲のすべてを網羅することはできません。自習がどのくらいできるかどうかがキーとなります。これははじめにしっかり伝えておきたいです。

いろんなツールを使って学習を加速させるしかN4合格の道は見えてきません。講師は自習で使えるアプリやテキストを紹介できるように準備しておきたいですね。情報は常にアップデートしておきましょう。

弱点を補うかVS強みを伸ばすか。試験までの期間、学習者のレベル、性格などから作戦を練ります。やり方はケースバイケースですが、上記のようなケースの方にとってN4はそれなりに高いハードルであるということを講師も理解しておく必要があります。

N４の場合、いわゆる試験対策（解き方）のヒントを教えるより、試験のフォーマットに慣れることが大切です！

文法問題は２５問。一通りすべての文型を学ぶ必要はありますが、試験にこれら全ての文型が出るわけではないので、100％できなくてもOKというスタンスでも良いのかと。（試験にパスすることがゴールなのであれば）

＊試験は１２月なので残り半年あると思いきや、夏休みで３週間お休みをとるということで、試験まで正味５ヶ月またはそれ以下と考えます。

文法：『げんき』が終わったら、問題集やドリルなどで試験対策
漢字・語彙：試験を受けると決めた時から毎回少しずつ対策を始める。宿題を出し、レッスンのはじめにクイズなどでチェックするのもいいかも。
聴解：普段あまり日本語を聞く機会のない人、試験を受けるのがはじめてという人は、フォーマットやスピードなどに慣れる必要があります。耳からのインプットで語彙・文型の確認もできるので、早めの段階でスタートしても良いのでは。（一度やってみて、デキるという人はもちろんノー勉で良し！）
読解：「げんき」が終わってから、問題集で試験対策スタート！