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日本語教師の先輩体験談~台湾で日本語を教える~
台湾の日本語教師生活とはどんなものでしょうか。今日はIさんにお話を伺いました。
台湾で日本語教師を始めたきっかけ
元々日本語学校で日本語教師の仕事をしていましたが、一度は海外に住んで海外で日本語を教えてみたいという気持ちがありました。特に台湾に興味があったわけではなく、日本から近い国ということで韓国と台湾に応募して、先に返事をいただけた台湾に決めました。
台湾に旅行したこともなく、自分に合うかどうかもわからない状態で住み始めるのはやや無謀だと後で言われました。台湾は日本人にとっても住みやすいところですが、水の違いなどからやはり合わない人もいるからです。
台湾で日本語を教え始めるための準備
台湾では「停留ビザ」という留学、就労どちらも可能な1年間のビザがあります。ですから主な準備はそれを準備することでした。
私の場合中国語はもともと初級レベルで、生活に最低限必要な会話はできました。もし言葉が全然わからない国にいくのであれば、初級程度の語学力はあった方がよいと思います。
住むところは一番心配な点だと思います。私の場合は、学校が宿舎を用意してくれました。学校から徒歩2分のところにある4LDKに、わたしと日本人教師1人と英語教師2人、合計4人のルームシェアの形です。部屋は個室ですが、キッチンとリビングとバストイレは共用です。少々驚いたことに4人のうち1人は男性でした。台湾にはワンルームが少なく、独身者はルームシェアをすることが一般的なのですが、男女がいっしょのこともままあります。
台湾での日本語レッスン
私は3年で2つの補習班で働きました。補習班というのは、学習塾やカルチャースクールのようなものを指して全て補習班と言います。日本語補習班の講師は、日本にある英会話学校の外国人講師をイメージしてもらえばいいと思います。レッスンの時間帯は夜や土曜日が多く、レッスン内容も英会話スクールのように、楽しく会話を学んでもらうことを主眼としていました。
台湾の日本語学校での待遇
1つ目の学校は月給制で、月額が42000元(日本円で15万円くらい)、宿舎は無料提供でした。これはおそらく台湾の補習班の中では高いほうです。地方都市だと2万元台の求人もあります。
2つ目の学校は時給制でした。350元ぐらいです。宿舎の提供はなく、自力で探しました。そのかわりスケジュールの融通がきいたので、中国語のスクールに毎日通うことができました。こちらの学校は直接法にこだわらず、レッスンで中国語で説明するシーンも多くあったため、教師に中国語の勉強を推奨していたと思います。
待遇的には日本の給与水準の7-8割ぐらいなのですが、生活費はもっと安いので充分生活できます。ただし、時給制のほうはコマ数が減るとつらいです。ビザの関係で他のアルバイトをするわけにもいかないからです。
台湾で日本語教師をして良かったこと
レッスンがとても楽しかったです。学習者はみなフレンドリーで熱心です。純粋にレッスンを楽しんでもらうことに集中できるのは日本語教師としてとても素晴らしい環境でした。
台湾で日本語教師をして大変だったこと
大変だったことはあまりないのですが、教師の実力の有無が目に見えて現れます。
クラスが固定されている日本国内の日本語学校と違って、学習者が受講するしないを自由に決めます。講師を選んで受講するスタイルの学校もあります。担当クラスの学習者が次の期に何人継続してくれたか、クラスに人が集まるか集まらないかが一目瞭然ですので、気を抜けません。
台湾で日本語教師として働くことを検討している方へ
異文化の情緒もありながら、どこか昔の日本を思わせるような台湾。外国の中では最も日本人にとって馴染みやすい場所だと思います。治安の良さや、人々の気質がフレンドリーなことからもおすすめできます。もちろん食べ物もおいしいです。
働く場所は補習班が多いのですが、補習班を選ぶ際は、以下のことを事前に確認するといいと思います。
・月給制か時給制か
・時給制なら、月額最低保証があるか
・月給制なら、担当コマ数の上限は何コマか
・宿舎の提供の有無
・往復渡航費の支給の有無
・ビザ取得サポート
国内の日本語学校のように細かい基準が定められていないので、月収が高くてもコマ数がすごく多いということもあり得ます。事前確認はしたほうがいいです。もし日本から応募するなら、旅行がてら直接見に行ってみるのもいいと思います。
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