「見える vs 見られる」「聞こえる vs 聞ける」の否定形の使い分け 「見える」「見られる」「聞こえる」「聞ける」の否定形の使い分けの教え方がよくわからないというご質問を受けました。 「見えない」「見られない」を“can’t see”、「聞こえない」「聞けない」を“can’t hear”で英語を使って理解しようとするのは絶対にNG!日本語の例文の中から、日本語脳で学習者自身が自分な...
おもしろい日本語のオノマトペ! オノマトペ(onomatopée)とは自然界の音や声、物事の状態や動きなどを音で表した語です。日本語のオノマトペには擬音語と擬態語があります。日本語はオノマトペの種類が大変豊富(5,000以上)で、オノマトペなしでは日常会話がかえって不便になってしまうくらい日常的に使われています。 日本の漫画やアニメが好きで、日本語に興味を持った学習者は多くいますから、オノマトペは...
会話における「こそあ」の使い方 指示語には大きく分けて、現場指示と文脈指示があります。以前、日本語文法の基礎でも:指示詞「こそあど」を取り上げましたが、今回は少し違った視点で指示語の「こそあ」を見ていきます。 文脈指示の「こそあ」は指す対象が目の前にはありません。基本、「あなたの話=そ」「私の話=こ」「どちらも知っている話=あ」で使い分けられれば十分です。 ただ、ときどき誤用が見られるので注意が必...
妊娠・出産の日本語 日本で出産をする方に知ってもらいたい日本語 最近、担当する学習者の中に出産を控えている方(や、そのパートナー)が何人かいます。コロナ禍で帰国できない妊婦さんもいるそうです。生活者が増えているので、この分野の日本語もニーズがあるなと感じています。今回は妊娠・出産に関する言葉を取り上げていきたいと思います。 先日初級のクラスで自己紹介をする機会がありました。 「今、妊娠しています。...
以内・以下・以上の使い分け 先日、ある先生からこんなご相談がありました。 ○ 家から駅まで10分以上かかります。 × 家から駅まで10分以下かかります。 学習者から「家から駅まで10分以下かかります」はどうしてダメなのかと聞かれたそうです。この場合、以上の反対の「以下」、動詞「かかる」を使って言い換えることはできません。「かかる」というのはマイナスのイメージがあるのでしょうか。 「家から駅まで1...
終助詞「そうだね」vs「そうだよ」vs「そうだよね」 「そうですね」「そうですよ」「そうですよね」先日も学習者から使い分けについて聞かれました。おそらく日本語を教えている先生方もたびたび質問される項目の一つではないでしょうか。 先日、クラスで「最近、むし暑いですね」と学習者に言ったところ、「そうですよ」と言われて、ズッコケそうになりました。これが結構よくあるんです。 終助詞は、文末に...
夫婦の呼び方&呼ばれ方 「夫」「主人」「旦那」・・・ とっても悩ましい夫婦の呼称 配偶者である男性の呼び方はいろいろありますが、日本では若い世代を中心に「夫」と呼ぶ人が増えていると言います。女性の社会進出が進み、主人という言葉は時代にそぐわなくなったからでしょう。 現在、自分自身が配偶者のことを呼ぶとき「夫」「妻」でニュートラルな呼び方が広まりつつありますが、「夫だとかたい感じがする」「どうもしっ...
日本語ってどんな言語? 学習者の母語ではじめに提示するのもよし、小出しに紹介していくのもよし。学習者ならどこかのタイミングで知りたいであろう日本語の特徴。日本語教師はもちろん、外国人のお友達がいる方も知っておくと便利な日本語の特徴を4つにまとめてみました。 1.助詞が重要 <例文>スミスさんは すしを 食べました。 日本語の基本語順はSOVです。主語(スミスさんは)・目的語(すしを)・動詞(食べま...
英語だと思っていたら違ってた・・・和製英語(後編) 和製英語をリストアップしはじめたら、スポーツ、医療、職業など幅広いジャンルでたくさんあり大変なことになってきました。いやあ、キリがない。外来語まで含めたカタカナ語と言ったら、もう膨大で数えられません。 カタカナ語の使用については「カタカナ語の氾濫」「日本語の乱れ」「伝わらない」など否定的な意見も多々ありますが、、、そんなことはお構いなしにカタカナ...