Ms. Hidari’s Eye 〜例文作成トレーニング〜 今月から新連載『Ms. Hidari’s Eye 〜例文作成トレーニング〜』を始めます。 人の視点のあり方を「虫の目」、「鳥の目」、「魚の目」と表現することがあります。これは「鳥のように全体を俯瞰し、虫のような目線で細部に近づき注意深く物事を見つめ、魚が潮の流れを読むように時代の流れを読む」というものの見方です。ビジネスの世界でこの言葉を...
会話における「こそあ」の使い方 指示語には大きく分けて、現場指示と文脈指示があります。以前、日本語文法の基礎でも:指示詞「こそあど」を取り上げましたが、今回は少し違った視点で指示語の「こそあ」を見ていきます。 文脈指示の「こそあ」は指す対象が目の前にはありません。基本、「あなたの話=そ」「私の話=こ」「どちらも知っている話=あ」で使い分けられれば十分です。 ただ、ときどき誤用が見られるので注意が必...
中級文法コラム12.「ない」シリーズ 「わけにはいかない」・「ないではいられない」・「てはいられない」 今回の中級日本語文法は「~ない」を使用した文型を取り上げてみたいと思います。 A:「ねえ、ビリー・アイリッシュの来日コンサートだって」 B:「え? いつ? 行かないではいられないよ」 A:「えーっとね、〇月〇日」 B:「…私の結婚式の日だ…。招待状も送っちゃったし、今更キャンセルす...
以内・以下・以上の使い分け 先日、ある先生からこんなご相談がありました。 ○ 家から駅まで10分以上かかります。 × 家から駅まで10分以下かかります。 学習者から「家から駅まで10分以下かかります」はどうしてダメなのかと聞かれたそうです。この場合、以上の反対の「以下」、動詞「かかる」を使って言い換えることはできません。「かかる」というのはマイナスのイメージがあるのでしょうか。 「家から駅まで1...
ウォーミングアップー挨拶ー P11 ”Greetings”の紹介(P10 レッスン中によく使用する語彙は導入したほうが良い) Unit1 自己紹介 Phrase1『わたしはジョンです。』 1)フレーズ導入後、語彙Aの導入と練習 → Ex練習 2)練習B-1は一行ずつ学生と確認しながら進める。新出語彙が出てきたら、「MEMO」を見ながら一緒に確認する。 3)B-...
中級文法コラム11.「ように」シリーズ:「~ようにする」「~ように~」「~ように言われた」 毎日暑い日が続きますね。昔、学校の部活の時間に練習中に水を飲まないように言われたことがあります。「練習中に水を飲む奴は根性がない」とか何とかいう理由で・・・。 でも、今は熱中症にならないように、練習中でも水分補給をするようにと言われていますね。 さて、今回は「ように」シリーズを取り上げてみよう...
終助詞「そうだね」vs「そうだよ」vs「そうだよね」 「そうですね」「そうですよ」「そうですよね」先日も学習者から使い分けについて聞かれました。おそらく日本語を教えている先生方もたびたび質問される項目の一つではないでしょうか。 先日、クラスで「最近、むし暑いですね」と学習者に言ったところ、「そうですよ」と言われて、ズッコケそうになりました。これが結構よくあるんです。 終助詞は、文末に...
受身② 直接受身と間接受身 今回も先週に引き続き、受身を見ていきたいと思います。前回は受身を有情の受身と非情の受身で分けました。 学習者に教えるときは、話し手の視点から述べるときの「〜は〜に〜られる」「〜は〜に〜を〜られます」、物事の状況や事実を受身表現を使って説明するときの「モノが〜られます」で、特別な言葉を使わずに教えたほうがいいです。イラストもたくさんあるので、そういったものもどんどん使うと...
受身① 有情の受身と非情の受身 受身には有情の受身と非情の受身があります。 有情の受身と非情の受身は受け手(主語)が、有生物(人・動物)なのか、無生物(モノ・コト)なのかで分けます。 有情の受身vs非情の受身。直接受身vs間接受身。受け身の分け方は色々あります。今回はひとまず有情の受身と非情の受身で分けてみます。 有生物が主語になる受身文を「有情の受身」といい、無生物が主語になる受身文を「非情の受...