日本語教師の先輩体験談~非常勤かけもち生活@東京~

日本語教師の先輩体験談~非常勤掛け持ち生活@東京~

今日は、Fさんが東京で2つの学校に非常勤講師として勤めていらっしゃったときの体験談を伺いました。このころは睡眠時間を削ってがんばっていたFさんですが、今は一つの学校でフルタイムとしてレッスンに、後進の指導にと活躍されています。

日本語教師を目指したきっかけ

大学を卒業するときに自分のやりたいことが3つありました。

・日本のモノや文化・人を世界に紹介したい、広めたい。

・日本だけでなく世界の人々の生活が豊かになることをやりたい。

・目標や夢を持っている人のサポートをしたい。

このやりたいことが本格的に「日本語教師」につながったのは、東京にいる外国人の方との出会いでした。

当時社員がほとんど日本人の会社で勤めていたのですが、いろんなバックグラウンドの海外の方が社内メールや電話を日本語でしておられていて、またそこに難しさを感じておられるのを知って、その分野でサポートしたいという気持ちが芽生えてきました。

もともと海外の人が好きで、彼らの日本に対する興味や、日本での目標や夢に近づくサポートしたいという気持ちが大きくなってきたこと、また、教えるということにすごく楽しさを感じている自分を知って、仕事として日本語教師をしていこう!と、決めました。

日本語教師の資格は大学で興味本位でとっていたので、会社をやめた次の日から日本語学校の面接をうけました。

そして、留学生の学校と、会話中心の学校で非常勤講師、更にファーストフードのお店でのアルバイト、という生活がスタートしました。

かけもちで勤めていた日本語学校での働き方

留学生の学校の非常勤講師 (主にベトナム、中国、バングラディッシュ、カザフスタンなどからの方が多い学校でした)

会話中心の学校の非常勤講師(主に、フランス、アメリカ、ドイツ、オーストラリアなどの方が多く、日本でお仕事をされている方が多くいる学校でした)

仕事内容

初級から上級のクラスの講師 (最初の2,3か月は初級担当でした)

会話クラス~JLPT対策授業まで

担任業務(学生との面談、出席簿の計算など)

一週間のコマ数は掛け持ち合わせて26~32クラスでした。

日本語非常勤講師の待遇

留学生の学校 1クラス45分 1800円

会話中心の学校 1クラス50分 1600円

交通費全額支給あり

残業代なし

手当は担任手当や、会話中心の学校はグループ手当がついたりしました。

日本語教師としてやりがいを感じたとき

学生さんが「自分の生活の中で、日本語がわかった。日本語で日本人と話せた。日本語をつかって自分のがんばっていることを表現できた。仕事につながった。」を共有してくれた時、大きなやりがいを感じます。

また、日本の社会にいい影響を与えてくださっていることを知れたり、日本人を励ましたりしておられる光景を見たとき、本当に日本語教師として仕事をさせてもらえることに喜びとやりがいを感じます。

泣きそうになるくらい日本語教師のやりがいを感じたエピソードがあるので紹介させてください。

エピソード1 Aさん

日本人はあまり知らない人と話しませんね。それが少し寂しいです。

わたしは家の近くのコンビニやスーパーに行ったとき、日本人の店員に「こんにちは、元気ですか」と言うようにしました。そしてすこしずつ会話をするようにしました。すると、今度は日本人から話してくれるようになったんです。

日本人は知らない人とあまり話さないかもしれません。でもわたしはこの習慣を続けます。

エピソード2 Bさん

(Bさんは音楽活動をしている方です。ライブに誘ってくださり行った時に、ライブの最中で、A4サイズの紙を出してきて、それを見ながらライブに来ている日本人に向けてこう言いました)

私は日本語が上手じゃないです。でも日本語で言いたいです。

あなたは特別です。いやなこと、大変なこと、あるかもしれません。

でも、あなたは特別です。

日本語教師として大変だったこと

授業準備がとっても大変でした。今まで自分が何気なく使っていたフレーズを、「どんな場面で、誰に、どんな気持ちで」使っているのかをよくよく考え、それをどうやったら学生に面白く教えられるのか、をとことん考えていました。

どうやったら学生さんの記憶に残って、わかりやすくポイントが押さえられるのか、学生さんの実生活のどんな場面で使ってもらうのか、24時間とは言いませんがずっと考えていました。公共の場でも、テレビ番組でも、人々がどんな表現を使っているのか勉強として聞いているときもありました。

授業には試合のように「よっしゃやってやるぞー!」と入っていくので、その為の準備は絶対的に必要になってきます。

また、日中は授業とファーストフード店のアルバイトがあったので

授業準備は深夜か早朝で最初のほうは全然寝られませんでした。体調管理は気合で乗り切っていたところもありますが、掛け持ちの場合、スケジュール管理と自分の体調に向き合うことも大切になってきますね。

そのような生活の中でしたが、先輩先生が飴と鞭でいろいろと支え応援してくだり、

又「この先生を超えられるような先生になるんだ!」と良い意味でライバルのような先生もいらっしゃったので、前向きに取り組めていました。感謝です。

これから日本語教師を目指す人へ

「なんのためにこの仕事をするのか」この部分が授業に大きくかかわってくると思います。

ここがしっかり自分の中にあると、大変なことやうまくいかないことがあっても、その想いに支えられます。

日本語教師を目指している多くの方の中に「海外の方とのコミュニケーションが楽しい」「日本語を教えるのが楽しい」「教えるのが好き!」等、今までみなさんが感じてこられた「楽しい!」「好き!」も、日本語教師として働く上でとっても大切になってくるので、

そういう気持ちを大事にしてがんばっていってください。

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