【日本語レッスンのTips 】モチベーションキープの工夫①&②
「学習者のモチベーションをキープするためにどうすればいいか」
講師の皆さんの頭の中にいつもある課題の一つではないでしょうか。
「モチベーションが下がってる〜」なんてときは、誰にでもあります。勉強しても上手く話せるようになった気がしない、そんなときはやる気もなくなりがち。でも一方で、ふとしたことでモチベーションが上がることもあります。
学習者にやる気を出してもらう、または、そのきっかけを作るために私たちはどんなことができるでしょうか。今日は、左先生が日頃実践していることをコトハジメの読者の皆さまにもシェアしていただきました。
① 次のレッスンの予告をしておく
まずは、超簡単なことから。それは、レッスンの最後(1分ぐらい)で、『次のレッスンの予告をしておく』ことです。
「××さん、次のレッスンでは、〇〇ページの、新しいgrammar、structureを勉強します!」と伝えておく。
ポイントは、「新しい」とか「べんりな」とか「おもしろい」とか形容詞を入れて言っておくこと、ぐらいでしょうか。
以前の私の中には、学生に次々と新しいこと(文法、漢字、語彙etc…)を覚える負担を負わせてる!という、変な遠慮や要らぬ忖度があったと思います(ええっ、また新しいこと!?って嫌な顔をされるのが怖かった?のかも・・・)。
が、しかし、学びの中で次のステップに進める!という事実を提示することは学生にとって何よりのモチベーションになることに徐々に気づきはじめました。
このレッスン予告で、いやな顔をする学生は今のところ一人もいません(たぶん)。むしろ次に何が待ってるか、ということを知らずにやみくもに暗闇を進む労力ほど無駄なことはないと思います。講師は暗い航路を照らす灯台みたいな役割もあるのかなあと最近は日々感じています。
② 次の教科書を見せる(紹介する)
中・長期的スパンでの学習を見据えてのアクション=『次の教科書を見せる(紹介する)』です。
具体的には、現行の教科書があと2,3課残しになったところで、私は次の教科書の話を始めています。
「あと、残り2課ですね。次の教科書(or私のおすすめの教科書・教材)は、××なんですが…」と言って、おもむろに次の教科書を見せます。対面ならそのものを見せて量感を感じてもらい、オンラインであれば教材サイトから内容や目次をチョイ見せします。
私の経験からいうと、ここで嫌な顔をする学生は一人もいませんね。むしろ、目が輝きます!
私は子どものとき、ピアノや書道、水泳などを習っていたのですが、そのときに次の楽譜やお手本、新しいキャップ(私が通っていた水泳教室はレベルによってキャップの色が色分けされていた)を見たり、感じたりする瞬間が大好きでした。みなさんも思い当たるふしがあるのでは?
JLPTなどを受けない限り、学生は自分の日本語力を客観的にみるスケールはなかなかありません。そういう中で、新しい教科書という見えるモノは、自分の成長をちょっとだけ実感できる瞬間なのではないかなと思います。
なるほど、いいですね〜!大事なことですね。「レッスン予告」も「次のテキスト紹介」もどちらも誰でも実践できることです。この先生って私のことを考えてちゃんと準備してくれているんだな、プランがしっかりあるなと思ってもらえたり、次またレッスンに来たいと思ってもらえたり、新しいチャレンジへのワクワク感だったり・・・。学生によって捉え方はいろいろあるかもしれないけれど、どう捉えられてもいいことしかないような気がします!
皆さま、ぜひお試しください。
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