日本語文法の基礎 Ⅰ.文の成り立ち
単文:基本的な文
1.名詞文: わたしは ジョン です。
2.形容詞文:メアリーさんは かわいいです。
3.動詞文: わたしは ラーメンを たべます。
日本語には大きくわけて上記のような3つのタイプの文があります。日本語の最大の特徴は述語が最後にくることです。日本語の文は、動詞、形容詞、名詞の3つが述語になります。「です」はbe動詞のような役割をしており、名詞文・形容詞文の最後につきます。
否定文の作り方
否定文は基本的に一番最後の述語の部分を活用させて作ります。
- わたしは ジョン じゃありません。
- メアリーさんは かわいくないです。
- わたしは ラーメンを たべません。
品詞ごとの詳しい否定形の作り方は各品詞の章で紹介します。
主語の省略
日本語では特に会話においてよく主語を省略することがあります。
<例1>
(自己紹介で)ジョンです。会社員です。アメリカから来ました。
John, Office worker, from America
疑問文を作る
文の後ろに「か」をつけると疑問文になります。
※ ここでも同様に特に聞き手が主語の場合など文脈で主語がすぐわかるときは主語を省略します。
<例2>
- (あなたは)会社員ですか。
- (あなたは)今、忙しいですか。
- (あなたは)ラーメンを食べますか。
※ 疑問詞を用いるようなオープン・クエスチョンの場合、反対に主語のみで質問を作ることもあります。(会話で)
<例3>
- お仕事は?(なんですか) what is your work?
- お住まいは? (どこですか) where do you live?
「Your」 = 「あなたの」も日本語では文脈で判断できる場合、使いません。
疑問詞については、こちらも併せてご覧ください。
長い文はどうやって作るのか
より長い文を作るときは、たいてい主語と述語の間に様々な情報を入れていくことになります。そこで便利なのが助詞です。英語では前置詞で”at” や “in” などがありますが、日本語では後置で名詞の後に助詞が来ます。日本語では語順があまり厳しくないぶん、この助詞がとても重要です。
私は食べます。・・・これだけでは情報が足りません。「何を」と聞きたくなりますね。
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私はケーキを食べます。・・・これが意味のわかる基本文です。ただ、もっとエクストラな情報が欲しければ…
⇩
私は 明日 仕事のあと、 友達と うちで ケーキを 食べます。・・・<名詞+助詞>で様々な情報が加えられます。
※助詞は文を作る上でとても大切な役割を担っています。助詞については、こちらをご覧ください。
複文
1つの文の中に2つ以上の主語-述語のペアを含む文のことを複文と言います。 複文のうち、主要な出来事を表す文の方を主節、それ以外の述語を持つ文を従属節と呼びます。日本語の場合、最後の文に重要事項を持ってきますから、たいてい後件が主節となります。従属節は、文中で果たす機能により、以下の5種類に分けられます。
(1)副詞節:原因・理由・目的・条件などを表す節
- 頭が痛いから、今日は早く家に帰ろう。
- ボタンを押すと、ジュースが出ます。
(2)名詞修飾節:名詞を修飾する節
- 昨日、山田さんが買ったバッグを見せてください。
- 田中さんが作ったケーキ、おいしかったですね。
(3)名詞節:動詞が名詞化している文
- メアリーさんが帰国することを知っていましたか。
- 絵を描くのが好きです。
(4)引用節:発言内容などを示す節
- 天気予報で夕方から雪が降ると言っていました。
- 彼女にプロポーズしようと考えている。
(5)疑問引用節
- 明日行くかどうか教えてください。
- だれがこの手紙を書いたのか知っていますか。
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